収監中の麻薬王による3つの要望が「脱獄の恐れあり」と却下された理由とは?

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2017年にロングアイランドのマッカーサー空港に到着したときのエル・チャポ  Photo via DEA(Public Domain)

収監中の麻薬王が出した3つの要望

 「エル・チャポ」こと麻薬王と異名をとるホアキン・グスマンは現在もニューヨークの連邦刑務所に収監されて今月25日の判決を待っている。  この数日話題になっているのはエル・チャポが弁護士を介して担当判事ブライアン・コーガンに3つの要望を出したということだ。その3つとは、 ①1週間に2時間中庭に出て息抜きができること ②耳栓 ③1週間に6本の水  である。その要望を受けた連邦刑務所の職員は「これは彼が脱出する為のプランの一部だ」と見て警戒を強めているということなのである。(参照:「Clarin」、「Infobae」、「Pagina12」)

3度脱獄を成功させてきたエル・チャポ

 実は、彼はこれまで3度メキシコの刑務所から脱出している。  最初は1991年6月に10万ドル(1100万円)で警察部長を買収して脱出。2001年1月には刑務所の監視員を買収して洗濯物が入ったカートに身を隠して脱出。2015年7月は彼の独房のシャワーの受け皿の下から仲間の手助けを受けて1.5キロの地下トンネルを掘って脱出。  2016年1月に再び逮捕されて3回目に脱出した同じ刑務所に収監されていたが、当時メキシコの大統領だったペーニャ・ニエトは米国の圧力に屈して彼の身柄を米国に送還。その時、米国では死刑の判決はしないという条件付きだったという。そして、ニューヨークで公判が開かれている間はそこの連邦刑務所に拘留するということになったのである。
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3つの要望を警戒した理由とは?
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