スペイン日産のリストラ案を報じる「El Pais」紙
3月22日、スペインの各紙は日産スペインが500人規模で従業員を削減する予定であることを一斉に報じた。現在、3300人が働いている。経営者側が希望しているのは従業員の若返りであるという。(参照:「
El Pais」、「
OK Diario」、「
La Vanguardia」、「
El Periodico」)
また、2月13日には、およそ生産台数の20%に相当する10000台の生産削減が計画されていることも報じられた。(参照:「
OK Diario」、「
La Vanguardia」、「
ABC」)
現在も失業率14%と高いスペインでこのような多数の従業員削減のニュースは対象になる企業がどこであろと注目を集めている。
これまでパルサー、エヴァリア、NV200のガソリンとディーゼル車もバルセロナの工場から姿を消した。それに代わる新しい車種はもう2年以上到来していない。
現在、電気商用車NV200とピックアップ車の日産ナバラ、ルノーアラスカン、メルセデス・ベンツX クラスが生産されているが、今後更に10000台削減されるとなると、3月末からは年間76000台の生産台数になる予定だという。更に、来年は60000台まで減少すると推定されているというのだ。日産スペインがスタートした時には年間20万台の生産を目標にしていたのに比較して大幅な後退である。(参照:「
OK Diario」)
日産スペインには4つの労働組合があるが、そのリーダー的な存在であるSigen-Usocも新しく生産する新車を経営者側に要求しているが、この先2-3年の間その可能性はないと見ているという。
これまで生産台数の減少に対して応急で対応して来たのは従業員が8日ー10日程度休業するというシステムを採用し、また年金の支給を受けるまで90%の給与を保障するという形で数百人が任意退職しているという。(参照:「
OK Diario」、「
El Periodico」)