年内に1ドル130円超え! 円安の流れは止まらない
2015.01.07
止まらぬ円安の流れ。誰もがこの流れに注目している。これをチャンスにして、うまく乗るしかない。さまざまな分野の投資家たちからの指南を受け、取りこぼすなかれ!
「予想以上のスピードで円安が進んでいます。2015年中には130円、あるいは135円までも……」そう見通すのは元シティバンクのチーフディーラーで、現在は独立してトレードに加え投資家にアドバイスをする西原宏一氏。
「円安のロジックは明確。政府・日銀は一体となり円安政策を進めていますが、言い換えれば円の価値を毀損させる政策です。しかもアメリカでは利上げが間近。今年の夏場と目されています。日米金利差が拡大していくのはこれからなんです」
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日米の金利差が拡大すればドル高円安要因となるのは為替のセオリーだ。つまり、今年は円安ロケットが再点火される可能性が高い。
「円安とアメリカの利上げ、二段階ロケットでドル高円安が進むでしょう。しかも今回は日本経済の構造転換にともなう円安です。高度経済成長期以降、巨額の貿易黒字のもと、円高が進みましたが、日本の貿易収支は11年に赤字に転換。米ドル/円も市場最高値をつけました。日本が貿易赤字国に転換し、円安が進み始めたのです。今後は長期的な円安になるのでしょう」
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そう解説するのは大胆かつ正確な相場予測に定評のあるストラテジストの岡崎良介氏だ。
「いったん動き出した為替相場はとどまることを知りません。平気で2倍や半値になります。プラザ合意からの8年で米ドルは260円から120円へ半値になりましたし、ユーロは導入直後の7年で0.8ドルから1.6ドルへと2倍になりました。今回の円安の起点は75円54銭ですから7、8年後には2倍の150円をつけても不思議はありません」(岡崎氏)
’15年中に130円、’18年には150円というターゲットが見えている。
「日本銀行はインフレにしようと躍起になっています。放っておけば物価は上がるし、円の価値は下がり、生活水準も落ちていくばかりです。外貨を持たざるリスクが極めて大きくなってきました」(西原氏)
外貨資産を持たないのは守りでもなんでもなく、資産を目減りさせる行為。守りを固めるならば外貨資産を持たないといけない時代だ。
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「インフレに給与の伸びが追いつかないリスクは高いし、円安は政府・日銀の思惑を超えて制御不能なレベルまで進むでしょうから、外貨資産での運用は欠かせません」(岡崎氏)
では、そこで買うべき資産とは?
「手っ取り早いのは外貨そのものを買うこと。豪ドルやNZドルは資源価格の低迷に足を引っ張られているし、ユーロは日本と同じく金融緩和中なので、米ドルがいちばんです。FXならばレバレッジが効くので効率よく運用できます。日本株も上昇基調が続くでしょうから、円安で恩恵を受ける企業に着目するのもいい」(西原氏)
FX以外にもチャンスがある。
「世界的にインフレの傾向が見えますから海外不動産も有望だし、海外株もいい」(岡崎氏)
この超円安局面をどう狙うか?
【岡崎良介氏】
ストラテジスト。マーケット・アナライズ代表。1983年慶応大学経済学部卒。年金・投信・ヘッジファンドなどの運用に長く携わる。近著に『図解でわかる! 儲かる! 株の教科書』
【西原宏一氏】
為替ディーラー。シティバンク東京支店で為替部門チーフトレーダーを務める。ドイツ銀行、シンガポール開発銀行などでもトップディーラーとして活躍。FXメルマガ(月額4200円)も大人気!
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