女性社員や部下から嫌われる40代の特徴

 周囲の社員ウケがいいことはさまざまなリスク回避にもなる。特に、女性社員のウケは軽んじることができない場合もある。全国の37~49歳正社員111人にアンケート調査し、女性社員がどういうポイントを見て評価しているかを探ってみた。

迎合するタイプはかえって評価を下げる

女性社員や部下から嫌われる40代  スピーキングエッセイ取締役講師代表の大嶋利佳氏はこう解説する。 「若い世代とうまくやっていきたいあまり、迎合するタイプはかえって評価を下げます。一緒になって仕事の愚痴を言い合ったり、器用に“流行り言葉”を駆使すれば、その場は盛り上がるし、仲良くもなれる。でも、尊敬はされません」  一方、女性社員から嫌われているという悩みも深刻だ。「臭いと言われた」(43歳・小売業)、「対応がそっけない」(39歳・商社)など、身につまされる体験談が続々寄せられた。 『人事のエラい人が教える、会社で生き残る上司対策マニュアル』(ぱる出版)の著者である塩見浩二氏は「女性社員に嫌われないためには、とにかく清潔感をキープすること」とアドバイスする。 「女性が考える“清潔感”の基準は男性が想像するよりもはるかにシビアです。『同じネクタイを毎日していた』『数か月に1回しか散髪しない』といった程度のことでも簡単に嫌われると肝に銘じておきましょう」  一方、「積極的に好かれようとすると。キモいと思われ、かえって嫌われるリスクが高まる」(大嶋氏)という指摘もあった。  大嶋氏は次のように助言する。 「性別によって、ものの受け止め方は変わるので、繊細に受け止め、配慮することが大切です」  例えば、住んでいる場所や恋人の有無などプライベートに関わることは向こうが言わない限り、こちらからは質問しないほうが無難。「髪切った?」「そのスカート可愛いね」など不用意な“褒め”もセクハラ認定される危険をはらんでいる。 「髪形や服装を褒めるのは“仕事にプラスになっているとき”に限定するのがおすすめです。ロングヘアの女性が『今日はみっちり仕事します!』と髪をひとつにまとめてきたら、褒めるのはアリです。仕事というフィルターを介するとセクハラという感情も抱かれづらくなります」(大嶋氏) <女性社員に嫌われる40代の特徴> ・不潔 ・器が小さい ・ガサツ ・ケチ <40代男性社員が部下と女性社員との関係に悩むとき> ●対部下 ・ほかの人に仕事上の質問や相談をしているのを知ったとき(41歳・IT/ほか20人) ・ほかの上司に自分の苦情を申し立てたとき(42歳・広告) ・私を飛び越して上長に相談しているとき(46歳・自動車) ・はぶられたとき(38歳・メーカー) ●対女性社員 ・臭いと言われた(43歳・小売業) ・「スーツが野暮ったい」と陰口を叩かれ、応対もそっけなくなった(41歳・教育) ・「いるだけでうっとうしい」と言われ、挨拶に返事してくれない人がいる(42歳・出版) ・義理チョコをもらえないとき(40歳・サービス) 【大嶋利佳氏】 スピーキングエッセイ取締役講師代表。ビジネススキル、コミュニケーション能力育成の分野で活躍。近著『また絶対にこよう! と思われる接客のマナー』(秀和システム) 【塩見浩二氏】 某社人事部長。『人事のエラい人が教える、会社で生き残る上司対策マニュアル』(ぱる出版)著者。人事部のあり方についての会を主催している 取材・文/江沢 洋 昌谷大介・武松佑季・照井琢磨(A4studio) 島影真奈美 清水芽々 友部綾子(本誌)