転職市場では30代こそが引く手あまた! カリスマヘッドハンターがその理由を解説

 ヘッドハンターの高本尊通です。みなさんは、ヘッドハンターが扱う人材を、どのようにイメージされていますか? 転職エージェント よくヘッドハンターは社長や役員クラスなどの経営層の人材ばかりを集めていると思われますが、実は、最近は30代を中心とするミドル層へアプローチする機会も増えています。今回は、転職市場においてなぜミドル層が求められているのかを解説します。

変化の激しい時代だからこそ、ミドル層の人材が必要

 日本ではこれまで、30代など、新卒者以外の社員を採用する「中途採用」というワードは、新卒採用で足りない部分を補うものとして語られてきました。たとえば新卒採用で十分な人数を確保できなかったり、中途退職者のマンパワーを埋めたり、という位置付けです。  しかし、今は状況が変わり、「事業をより成長させるため」という積極的な意識でミドル層を採用しようとする企業が増えています。  この変化の背景には、昨今のグローバル化やIT等の技術革新スピードの加速があります。商品やサービスが短命化している今、既存の人員やマーケットをもとにした経営計画が意味をなさない時代となってきているのです。  たとえば、昨今は人工知能を取り入れたビジネスを開発する企業も多いですが、必ずしも自社内に必要な経験や知見を備えた人材はいませんよね。かといって、自社の社員を育成するだけの時間的な余裕はない。そうすると、“外”からリソースを手に入れるしかありません。  このとき、目指す事業を扱う企業をまるごと買収するという選択もあります。しかし、企業買収より、自社が必要とする分野を10年ないし、20年経験したスペシャリストをピンポイントで採用したほうが、コストを抑えられる上、速やかに企業を成長させてくれる期待ができます。  私自身、自分がヘッドハンティングした転職者の活躍で、あるサービスが一般消費者に驚くほど普及するケースに立ち合ったことがあります。自社がもつリソースに、ミドル層の経験値という新たな価値が加わったことで、大きく事業成長させることができました。
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変わりゆくミドル層の意識
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