資産3億円のサラリーマン投資家が推奨――少子高齢化銘柄4選
2018.01.05
バブル崩壊後の最高値を26年ぶりに更新した日経平均株価。巷では3万円台も見えてきたという声もチラホラ聞こえる。そこでこのバブルに乗り遅れないための注目銘柄を事情通が大選出。ラストアベノミクス号に乗り遅れるな!
会社員として働きながら日々銘柄研究に精を出し、月末には優待のタダ取りにいそしみ、資産は約3億円に達する兼業投資家の御発注氏。投資スタイルは、PERとPBRを分析し、“高配当な割安バリュー株”に中長期で投資するというもの。特に、「期待値が高い」かどうかにも注目する。
「例えばPER5倍の株は下がってもPER4倍程度でも、上がるときはPER10倍まで買われやすい。こういった“期待値が高い銘柄”を買うことを心がけています。さらに、今後の業績の変化で“これからPERが5倍になる株”や、今後増配されて“これから高配当になる株”が理想です」
まずは低PBRやPER5倍くらいの株を洗い出し、そのなかから時流に合ったテーマを持つ株、伸びそうな株を探し出すという。
特に御発注氏が「成長が期待できる」と感じるテーマが「省力化」。数ある統計のなかで、人口減少、高齢化は確実なデータだ。
「となれば、例えば外食企業では従業員が少なくても業務が滞らない省力化が必要。業務厨房機器総合メーカーのマルゼンは、全自動コントロールによって省力化・省コスト化につながる厨房機器を持っています。また、厨房機器は一度導入すると、その後の定期的なメンテナンスなどで“チャリンチャリン収入”が入ってくる。いわゆる『ストック型』のビジネスモデルでもあるんです」
また、食肉の卸会社、スターゼンにも注目する。
「同社の子会社が総菜用ハンバーグの新工場を建設します。共働き世帯の増加、高齢化時代では手間のかからない総菜のような食事がどんどん伸びるので、高い成長性が期待できます」
株価は右肩上がりでPER10倍まできているが、同業他社を見ると15倍までいきそう。株価があと50%上がってもおかしくないということだ。
【御発注氏注目銘柄】
●マルゼン(東2・5982)
売買単位 1000株
現在株価 2249円
目標株価 3200円
PER 14.35倍
PBR 1.19倍
配当利回り 1.07%
業務用厨房メーカー。人手不足に悩まされる外食産業では「省力化」が急務。1000株単位だが、100株単位にすれば買いやすくなる。東証1部昇格期待も
●ユナイテッド&コレクティブ(東マ・3557)
売買単位 100株
現在株価 5560円
目標株価 1万5000円
PER 37.8倍
PBR 7.21倍
配当利回り 0%
鶏料理居酒屋「てけてけ」などを展開。4年で200店舗を目指し、時価総額70億円で上場し、200億円くらいまで成長が期待される。単純に考えて株価3倍が見込める
●スターゼン(東1・8043)
売買単位 100株
現在株価 5260円
目標株価 7500円
PER 10.61倍
PBR 1.1倍
配当利回り 1.90%
食肉の卸会社。ハンバーグの新工場を建設。食品加工業に参入する。共働き、高齢化世帯の増加で、手間のかからない食事がどんどん伸びると期待される
●エプコ(JQ・2311)
売買単位 100株
現在株価 3465円
目標株価 6000円
PER 42.46倍
PBR 5.31倍
配当利回り 1.59%
給排水設備の創エネや蓄エネで消費エネルギーゼロの住宅が普及。株価低迷時ほど自社株買いをし、株主優待も新設。株主重視で、成長シナリオのわりにPERが安い
※株価などのデータは’17年11月23日の終値
【御発注氏】
高配当な割安株に集中投資し、資産3億円を達成。誤発注した経験から「御発注」というハンドルネームに。ツイッターは@erroneousOrder
取材・文/エンスパ日本株取材班
― 日経平均3万円時代の勝ちきり方 ―
少子高齢化時代に適した「省力化」や「ストック型ビジネス」を狙え!
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