日経平均3万円時代にも「バリュー株」は強し! 狙いの4銘柄とは?
2018.01.02
バブル崩壊後の最高値を26年ぶりに更新した日経平均株価。巷では3万円台も見えてきたという声もチラホラ聞こえる。そこでこのバブルに乗り遅れないための注目銘柄を事情通が大選出。ラストアベノミクス号に乗り遅れるな!
「今はリスクを取った人の勝ち」と話すのは、2.5億円ほどを運用する専業投資家、かぶ1000氏。
資産面から見て割安な株に集中投資し、これまで3億円以上の利益をあげてきたスゴ腕トレーダーだ。
「好業績決算や特許など、好材料を発表しそうな銘柄や発表した銘柄が短期的に大きく上げました。それにうまく乗っている投資家が大きく資産を伸ばしている気がします。ただ、残念ながら自分にはそういうトレードは向いていない……。それでも昨年の年初から14%超のパフォーマンスで、3000万円以上の利益になっています。損切りしたのは1銘柄のみ。やはり基本に忠実な取引をするのが大切だと感じましたね」
かぶ1000氏はいわゆる「バリュー投資」をしていて、「ネットネット株」かどうかに注目して銘柄を選んでいるという。
「『ネットネット株』とは、ウォーレン・バフェットの師で“バリュー投資の父”と呼ばれるベンジャミン・グレアムが提唱し、現在の中長期投資、バリュー投資の考え方に大きな影響を与えた概念。現金などの資産が時価総額を上回っている割安な銘柄のことです。そこに自分流のアレンジを加えて、“独自のネットネット株”を発掘しています。簡単にいえばキャッシュリッチな企業のことで、資産の面から見て割安な株です」
今回、かぶ1000氏が注目銘柄として挙げた4銘柄は、キャッシュリッチな銘柄、資産バリューな銘柄、成長性が期待できる銘柄、「さらに、オービスの国内杉や一六堂の八重洲の土地など、注目されれば株価が急騰する好材料、いわゆる“カタリスト”を持っている銘柄を選びました。このまま日経平均が上がって息の長い相場になるならソニー、止まるなら個別株のオービスや一六堂が輝くと思います」
【かぶ1000氏注目銘柄】
●一六堂(東1・3366)
売買単位 100株
現在株価 516円
目標株価 600円
PER 15.59倍
PBR 0.94倍
配当利回り 1.94%
高価格帯居酒屋「天地旬鮮八吉」などを展開。東京駅八重洲に本社があり、5億円ほどの簿価に対し市場価格は15億~20億円。20億で売れたらほぼネットネット株に
●日本アセットマーケティング(東1・8922)
売買単位 100株
現在株価 122円
目標株価 250円
PER 15.84倍
PBR 0.91倍
配当利回り 0%
業績絶好調のドン・キホーテの不動産管理などを手がける。ドンキがユニーに出資し資本業務提携。今後は好調なドンキのほか、再建を急ぐユニーの物件管理の可能性も
●オービス(JQ・7827)
売買単位 100株
現在株価 1261円
目標株価 2000円
PER 6.42倍
PBR 0.88倍
配当利回り 1.19%
輸入木材を使用した梱包用材やプレハブハウスを手がける。広島県福山市に工場建設。安くて相場が安定している国産杉を扱えるようになり、利幅が大きく利益が安定する
●ソニー(東1・6758)
売買単位 100株
現在株価 5287円
目標株価 8000円
PER 17.59倍
PBR 2.45倍
配当利回り 0.47%
金融部門はもちろん、半導体部門が絶好調。500億円の赤字が黒字になり、20年ぶりに過去最高益。音楽やエンタメ部門もよい。全員参加型相場の中心銘柄になる可能性大
※株価などのデータは2017年11月23日の終値
【かぶ1000氏】
中学2年から株式投資を始め、投資歴は29年超。運用額は2.5億円で、これまでの総利益は3億円を超える。資産バリュー株への投資を得意とする。ツイッターは@kabu1000
取材・文/エンスパ日本株取材班
― 日経平均3万円時代の勝ちきり方 ―
“カタリスト”もあり、ポテンシャルの高い資産バリューな株!
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