横浜国立大学大学院の原田拳也さん(左)と山口博氏
横浜国立大学大学院工学府の30名ほどの学生の方々が、モチベーションファクターを梃にした分解スキル反復演習型能力開発プログラムを履修した。6つの大学の学生の方々を含めて、年間100社・団体から参加いただき実施しているが、修得度合の高さは随一であった。
なぜ社会人になる前にビジネススキル演習を受けると、修得度合いが高いのか? 分解スキル反復演習型能力開発プログラムの開発者であり、本サイトの連載執筆者である山口博氏が、同プログラムに参加し最優秀の成績を修めた、横浜国立大学大学院の原田拳也さんに話を聞いてみた。
山口:分解スキル反復演習型能力開発プログラムに参加して、モチベーションファクターをふまえた課題解決力、4つの質問による合意形成力、タイムマネジメント、プロセスマッピングとアクションプラニング、表現力、構成力などの実践スキルを修得していただきました。
山口:かねがねお聞きしたいと思っていましたが、そもそも物理工学の修士課程1年の原田さんが、まるで専門領域とは異なるように思える、ビジネススキル向上のプログラムを履修したのはなぜでしょうか?
原田:今期のオリエンテーションで山口さんによる授業紹介のプレゼンテーションに参加しました。率直な第一印象は「選挙演説しそうな人」でした。山口さんの話し方や仕草はとても新鮮に映り、授業内容の説明も自然と頭の中に入って来たからです。
原田:授業では、「あれこれ考える前に、まずやってみる」「習うより慣れろ」という即実践型の演習に楽しさを感じながらも非常にドキドキ感の多いものでした。しかし、そのドキドキを超えた先に学びや成長があるのだと思い、意欲的に取り組みました。
山口:ドキドキ感を超えた先に修得があるということは真理だと思います。今日のビジネスパーソンは、率直に申し上げて、実践スキルのレベルが高いとは言えません。「頭ではわかっているが、行動で再現できない」「理屈は勉強したが、ビジネスに役立てることができない」という状況に留まっている人がほとんどであると言わざるを得ません。ドキドキ感を超えられないんですね。
山口:ところで、もっとも身に付いたと思えるのはどのスキルでしょうか。