なぜ、まだ肌寒いのにビアガーデンが続々と前倒し営業しているのか? 

まだまだ寒いはずなのだが……

 ビアガーデンといえば夏の風物詩と思っている人も多いだろうが、今時のビアガーデンはすでに営業を開始しているのをご存知だろうか。  一昨年までは有楽町にあった最古のビアガーデンで、4月下旬オープンが最速。それでもあまりの寒さに熱燗と毛布を離せないという状況だった。ところがビアガーデン人気を受けて、年々ビアガーデンのオープン時期がジリジリと匍匐前進。ついに4月7日早々にオープンするビアガーデンまで出始めた。  これには長引く飲食業界の不況の影響がある。  ビアガーデン評論家を自称し、10年以上前から定点観測を続けている筆者は次のように考える。  10年前までは、4000円でつまみ付き飲み放題のビアガーデンといえば安い宴会の部類に入った。ところがリーマンショック後にどんどんとデフレが加速し、今では居酒屋という業態が生存するのも難しくなってしまった。  ところがビアガーデンは違う。どんなレストランも居酒屋も外にテラス席を作り、「ビアガーデン」と名乗るだけでお客は殺到するのだ。勢いビアガーデンの数は増え、開始時期は前倒しになる。
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この季節なのに席は7割埋まっている!?
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