ブラジル移民が多く住む、群馬県大泉町のスーパーマーケット
いまだ国民を二分する議題となっている移民受け入れの是非。移民解禁によるビジネスチャンスというところに落とし込めれば、前向きな議論もできそうだが……。
国連の定義では移民の定義について、「出生あるいは市民権のある国の外に12か月以上いる人」としている。この中には難民、難民(亡命)庇護申請者、外国人留学生およびその他の長期滞在者に加え、正式の入国手続きをしていない外国人、合法的な移民、帰化した市民なども含む。日本においては、ある程度長期にわたって定住する外国人を指すほかに明確な定義はなく、自民党内の議論でも「帰国を前提としない長期の労働者や、日本人配偶者を持つ永住者」とされている。
以上を前提とした場合、移民ビジネスはどういったものが考えられるのか? 日本国際交流センター執行理事・毛受敏浩氏に尋ねた。
「移民のもたらす新たな文化によってダンス、スポーツ、レストランなどのほか、貿易など世界と直接つながる産業が地方でも発展するでしょう。またそれを機に異文化に関心を持つ人が飛躍的に増える可能性があります。移民自身のためのビジネスも起こります。日常生活を支えるもの、日本社会適応を補助するものの2種類です」