新100元札発行から半年。偽札溢れる中国はどう変わった?

新札が「厄介」になる中国商売特有の事情

 中国で現金商売するときに必ずと言っていいほど登場する必須アイテムが紙幣識別機だ。

誰でも使えるよう銀行内に設置されている紙幣識別機

 高速で偽札を識別するだけではなく、枚数もカウントしてくれるので、銀行だけではなく、小規模事務所や個人商店にも設置されている。偽札が多い中国では、この手の機械を目の前で利用することが顧客への信頼獲得の重要な手段となっているのだ。  しかし、新札登場後、この機械が問題となるケースが増えている。新札に対応していない識別機は、新札を偽札と判断してエラーを返すため、その度に紙幣のカウントが止まるのだ。旧札の中から新札を取り出して、旧札のみ識別させて、新札は手で数えて新旧札を合わせているので、今までなら100元100枚を5秒ほどで終わる紙幣カウント作業がその何倍もかかっているのだ。

新札非対応機ではエラーを返した新札を外へ出しながら識別作業を進める

 もちろん、新札対応の機械へ買い換えれば解消されるのだが、安くても1台500(約8400円)、600元(約1万円)はするので、買い替えがあまり進んでいないようだ。  日本だと個人で紙幣識別機を利用するニーズが少ないので、1台15万円とか20万円もするが、中国では紙幣識別機は誰もが利用するまさに国民的愛用機なのだ。
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機械なしで紙幣の真偽を見極める中国流鑑別法
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