「核実験の島」から避難させた船長が語る、住民の健康被害の実態

まだ不明な点が多い海洋の放射能汚染

虹の戦士号のピーター・ウィルコックス船長(左)、グリーンピース・ドイツのショーン・バーニー氏(右)

 今回、虹の戦士号は福島県沖で海水や海底の泥をサンプルとして採取。事故により福島第一原発から拡散した放射性物質は、流れの速い海流によって広範囲に拡散したとみられる。採取したサンプルは独立の検査機関が解析し、2~3か月後には結果をまとめたレポートが公表される見込みだ。  調査を担当したグリーンピース・ドイツのショーン・バーニー氏は「福島第一原発沖の4~8km沖合で今も汚染が深刻です。これまでのさまざまな調査により、事故による海洋への影響の実態はかなりのことがわかってきました。しかし、まだわからないことも多いのが現実です」と指摘する。  それにしても、なぜ1954年3月のビキニ水爆実験では顕著な健康被害が現れたのか。ちなみに当時、日本漁船が死の灰を浴びたのが「第五福竜丸事件」だ。バーニー氏によれば、このときの放射性ヨウ素131の放出量は福島第一原発事故の約1000倍だという。  一方、米軍の東日本大震災救援活動「トモダチ作戦」で福島沖に展開した米空母ロナルド・レーガンは、事故にともなう放射性プルームに遭遇。当時の元乗組員250人以上が健康被害を訴え、東京電力を相手取って訴訟を起こしている(参照:「トモダチ作戦、称賛の陰で 元空母乗組員ら健康被害訴え」 朝日新聞)。  福島第一原発事故による汚染実態と健康影響の把握には、長期かつ継続的な調査が欠かせない。 <取材・文・撮影/斉藤円華>
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