それでは、安心して食べられるものはどんなものなのだろうか? 中沢氏によれば「なるべく材料の原型に近いものを選ぶのが目安」とのこと。たとえば、おにぎりにしても、たらこ・明太子などは亜硝酸ナトリウムが多いため、シャケや梅など方がいいという。もちろん野菜サラダなどが健康的なのは説明するまでもない。
その1:サラダチキン
最近のヒット商品。まさに原型に近い商品だ。
「鶏胸肉は高タンパク・低カロリーの代表選手。しかも、疲労回復に効く『イミダゾールジペプチド』という栄養素が豊富です。これは疲労回復ドリンクの成分にもなっているのですが、鶏胸肉はエナジードリンクなどより多く含まれているんです!」
まさにビジネスマンにうってつけ。なんて書くと、サラダチキンのステマみたいだが、話題になるのはそれなりの理由もがあったということだろう。
その2:ツナ缶・サバ缶
こちらもタンパク質。「魚には血液サラサラ成分であるEPA・DHAがすごく多いです。脂質を代謝してくれるビタミンB2も豊富」
しかもコンビニのサバ缶の値段はスーパーと比べても遜色ないほど安かったりする。
(余談だが、担当ライターもサバ缶好きに異様なほどの信頼を寄せている。余計な味のついた味噌煮より、シンプルな水煮がオススメ。ご飯のお供ならマヨ醤油、つまみ酒の肴ならお酢とワサビがお気に入りだ)
その3:ヨーグルト
健康食として注目が高まっている発酵食品の代表例。納豆やキムチなどを加熱せずに食べるのもよいが、ヨーグルトなら手軽に食べられるのがメリットだ。
「最近は善玉菌の研究が進んでいて、中性脂肪を抑止するタイプや、腸内環境を整えるタイプなどが登場しています。お腹がぐずっていると、集中力も高まりませんよね。コンビニエンスストアでも種類が豊富ですし、スーパーの商品と同じものが買えますね」
どれも同じようでいて、やっぱり違いがあるコンビニ食。“材料の原型に近いもの”を指針にして、安心な選択をして欲しい。<文・画像/江沢洋>
【中沢るみ】
管理栄養士。「おいしく食べてイキイキしよう!」をテーマに商品企画、メニュー開発、宣伝広告と様々な角度から「食」に携わる。著書に『
野菜の新常識 体にいい食べ方はどっち!?』(扶桑社)など。