副業ながら月に20万円近く稼ぐ“フリー嬢”もざらにいるという
好みのキャバ嬢と出会えたとしても、二度と会うことはできない……。
そんな時代が来るかもしれない。というのも今、ナイトワークを志す女性のなかで、完全日払い&登録制のシステム「キャバクラ派遣」が人気になっているという。女性たちは従来のように一つの店舗に在籍するのではなく、派遣会社に登録し、都合のいい時間に不特定多数の店で働くシステムだ。勤務は最低一日から可能で、「客に面倒な営業メールを送らなくて済む」「ノルマがないので気楽だし、嫌になったら辞めちゃえばいい」と、気軽さがウケているらしい。
「なにより嬢同士のウザい上下関係を気にしないで済むのがいいですね。常連客のご機嫌取りも必要ないし、『こいつメンドクサイな』と思ったら適当にあしらっちゃう。だってこっちは“フリーランス”だから次に会うこともないですし(笑)」(22歳・派遣キャバ嬢)
派遣会社によって差はあるが、キャスト一人の紹介につき派遣元に入る紹介料は数千円ほど。店側にしてもイベント開催日や週末限定など、ピンポイントで依頼ができるので、人件費や経費のコスト削減ができる。そのうえ、どれだけ店がヒマでも嬢には最低勤務時間が保証されているので、かなり利便性の高い仕組みなのだという。
しかし、運営側には万々歳のシステムでも、客にとってはそうとは限らないようだ。
「お気に入りの嬢に気に入られるために高い酒を頼んだり『なんでも頼んでいいよ』と見栄を張ったのに、次に来店したら『あのコは派遣なのでもういません』とバッサリ。横に付いた時点では派遣か在籍している嬢かまったく見分けがつかない。あれは新手の詐欺ですよ!」(38歳・会社員)
「店に通い詰めて徐々に縮まる距離や、疑似恋愛を楽しむのが醍醐味なのに……。男のロマンが失われていくようだ」(41歳・製造業)
なかには、人件費削減のためにキャストの半数近くを派遣で補っている店もあるという。
「お水業界はまだまだ不況で常連客の確保も厳しい状況ですから。今後はキャストの8~9割を派遣で回す店も出てくるんじゃないですかね」(キャバクラ店オーナー)
一夜限りの“フリーランス嬢”で溢れかえる時代も近い?
<取材・文/HBO取材班>