自転車vs歩行者――共用サイクリングロードの安全性はどこまで担保できる?

 日本で整備されている自転車道は総延長が約5100kmとされ、その9割が歩行者と共用する「自転車歩行者専用道路」だ。速度が出るスポーツ用自転車が増える中、歩行者との接触事故が危惧されている。

川崎市は「多摩川サイクリングコース」拡幅へ

川崎市内の多摩川サイクリングコース(2016年1月)

 川崎市では、多摩川に沿って多摩川サイクリングコース(延長18.2km)を整備。多摩川に沿って各自治体はサイクリングコースを整備し、それらは通称「多摩サイ」と呼ばれる。  市は昨年「川崎市新多摩川プラン(案)」をまとめ、この中で多摩サイの整備について提案(※1)。現在幅2mの直線部分を同3mに拡幅することや、「歩行者優先」「左側通行」などの路面表示を充実させることなどを盛り込んでいる。 ※1 http://www.city.kawasaki.jp/templates/press/530/0000072957.html  実際に同コースを自転車で走ってみた。他のサイクリングコースにありがちな速度抑制のバンプ(路面のでこぼこ)がまったくなく、一時停止を強いるような車止めもほとんどない。区間を連続して走れるよう配慮されており快適だ。  ただし走ったのは平日で、快適と感じたのは交通量が少なかったためもある。一方、休日になると多くのサイクリストや歩行者でにぎわうという。自転車と歩行者が混在して通行するため、事故の危険性も高まる。  東京・府中市内の多摩サイでは2009年、自転車と接触した歩行者が死亡する事故が起きている。川崎市も案の中で「歩行者に対する安全性や自転車通行マナーの問題を解決する必要があります」としている。
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さらに安全を目指すなら歩行者レーンとの分離が必要
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