ドイツ銀行だけじゃない!世界規模の金融危機になりかねない不安要素

photo by maimu / PIXTA(ピクスタ)

 ドイツ銀行の急落から一息ついたものの、リーマン・ショックを上回るような金融危機が到来するのではないかという恐れが現在世界規模で再燃している。景気の後退が目に見えて顕著である上に、金融機関による市場への貸出資金が余りにも巨額で、政府や企業が抱えている負債が大きく膨らんでいるからだ。  まず世界の景気を観察するのに原料を運ぶ船舶の需要とその運賃から割り出した指標としてバルチック海運指数というのがある。これによって世界の貿易の動向も見ることが出来る。Bloombergによれば、今年2月12日の出来高指数は303ポイント〉となっている。これは、昨年8月の1222ポイントから現在まで出来高が下落し続けていることになる。  この不調にも関連し、中国の造船所では〈昨年1月から11月までの建造船の受注量は59%減少した〉という。(参照:「Bloomberg」)

危機と背中合わせの米シェール業界

 また現在問題になっている原油安からも金融危機の再燃が懸念されている。これまで米国のシェールオイルの業界で42社が倒産して、13万人が職場を失ったという。そして、原油安が続いている現在、この業界に関連しては社債の50%がジャンク債と看做されているという専門家もいる。例えば、ウエルズ・ファーゴはこれまでシェールオイルとガスの開発業界に170億ドル(2兆400億円)以上の融資をしているという。そして現在、債務不履行に備えて12億ドル(1440億円)の準備金を用意している〉という。制裁から解除されたイランが原油の供給に参加しているので、米国のシェール業界は更に苦境に立たされることは必至だ。 (参照:「CNN」)
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欧州の火種「グレンコア」
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