利回り250%も! 地方の優良中古物件の見極め方
2016.01.19
不動産投資の「お金も労力もハンパない」というイメージに引きずられ、一歩を踏み出せずにいるサラリーマンも多かろう。だが実際、本業は会社員でありながら投資を成功させ、専業大家に転身する人も少なくない。今回は不動産投資を成功させる極意を実例から学ぶ。
不動産投資を始めてわずか2年で、17棟のアパート・マンションを所有するサラリーマン大家の森井雄一さん。その大部分は地方の築古物件だ。
「価格の安さと、高い利回りを望めることが地方・築古物件の魅力ですね。家賃には底値があってそれ以下になりにくいため、高利回りを維持できます」
これまで取得した物件の価格は1000万円前後。利回り20%を超えるものがほとんどで、北関東エリアを中心に各地に分散されている。
「直近では2015年7月に富山のRC(鉄筋コンクリート)マンションを購入しました。価格は超激安の200万円。空室を埋めれば利回り250%になります。その後に買った北海道と茨城の物件は満室想定で利回り60%。こちらも激安価格でした」
気になるのは地方に眠る“お宝物件”の探し方だろう。
「基本は『楽待』などの投資物件サイトでリサーチします。ただし掘り出し物の場合、サイトに出ていないケースも少なくありません。なので目星をつけた物件を取り扱う不動産業者に連絡し、信頼関係を築くのがポイント。実はお宝物件の多くは業者と仲良くなって直接紹介してもらったんです」
業者と仲良くなるコツはあるのか?
「電話で問い合わせをする際、面倒な相手だと思われないように心がけています。『今回〇〇の物件でご連絡したんですが、他にもそういう物件はありませんか?』と伝え、細かな条件をあれこれ言わない。そして『○月までに購入したいのでいい物件が出てきたら紹介してください』と買う気をアピール。業者に“この人は早く決まりやすい”と思わせることで紹介に繋がり、あとは直接会って談笑するのみ(笑)」
お宝物件を見つけたとしても肝心のお金がなければ購入できない。森井さんの本業の手取りは25万円。手持ち資金もほとんどない状態から不動産投資をスタートしたそうだが資金調達は?
「当初は日本政策金融公庫とノンバンクを頼りました。どちらも属性をあまり問われず、耐用年数を超えた物件でもフルローンが可能だからです。ノンバンクは金利の高さがネックと言われますが、15%を超える高利回り物件ならリスクは低いですし、のちに借り換えすれば金利を下げられます」
地方・築古・高利回り物件で手元のキャッシュを増やすことに専念。その後、都市部の中古や新築物件も織り交ぜていったという。これには理由が。
「耐用年数を超えた物件ばかりだと銀行に評価されないケースもあり、融資を引きづらくなるときがやってくるんです。それを防ぐべく、都市部の資産価値の高い物件も組み込むようにしました。結果、融資を継続して引けて17棟まで買い進められたんだと思います」
現在、毎月の家賃収入は470万円に達し、ローン返済を差し引いても240万円のキャッシュフローというからすごい。ちなみに物件のリフォームは業者に依頼し、客付など管理も業者にお任せなので、地方物件多数でも自身の手間は一切なしとか。
「今後は家賃収入で繰り上げ返済をどんどん実行し、40歳までにサラリーマンを卒業してセミリタイアする計画です。まあ、収入的には今でも十分セミリタイアできますけどね(笑)」
【森井雄一氏】
メーカー勤務の会社員。35歳。’13年9月に不動産投資を開始。17棟のアパート・マンションのほか戸建て2戸、区分1戸も所有する
― 猿マネ不動産投資最新メソッド ―
わずか2年で17棟のマンション・アパートオーナーに
公庫とノンバンクを利用してフルローンを実現
ハッシュタグ