松川佑依子の株戦略-男を出し抜くオススメ銘柄10選
2015.12.25
女子目線でマーケットを読めば、新たな鉱脈が発見できた!株に必要なのって女子力だった!’15年、映画でも大ブレイクしたタレントの松川佑依子さんって、実は株のプロでもある。女子目線を活かしたその手法に学ぶべし
「アスタリフトって聞いたことあります?」と、記者に問いかけた松川さん。名前は聞いたことあってもちゃんと答えられる人は少ないのでは?
「スキンケア化粧品の人気ブランドです。専門誌のベストコスメにも選ばれていて。このアスタリフトってどこが作っているか、わかります?」
コスメといったら、資生堂とか?
「富士フイルムなんです。デジタルカメラの普及で写真のフイルムって斜陽産業ですよね。なので富士フイルムは構造改革を進めていて、新しい柱のひとつとして花を咲かそうとしているのが化粧品事業なんです」
構造改革って簡単には進まない。富士フイルムだって、難航中だろうと思ったら大間違い。写真フイルムの売上比率はすでに1%以下にまで縮小、他の事業で順調に売上を伸ばしている。
「アスタリフトのなかでも人気のあった美容液が9月にリニューアルされ好評です。これって富士フイルムの業績に影響を与えそうですよね」
美容液のリニューアルって言われても、男性は「あ、そう」って感じかも。こうやって説明されてやっと重要性がわかる……。
「男性には、なかなか実感がわかないですよね。だったらマンダムとかどうですか?」
ブランドで言えば「ギャッツビー」や「ルシード」。定番ではあるが、取り立てて新たな魅力は感じない。
「年齢が上の人だと気が付きにくいかもしれないですが、若い男子でメイクする子が増えているんです。男性用化粧品の最大手がマンダム。メンズコスメ市場が広がればマンダムの株価も上がりますよね。最近ドラッグストアで若い男性を見かけることも多いし」
そう言いながら、次の話題へと展開していく松川さん。
「ドラッグストアも女子だったら毎日のように行きますけど、普通の男性は必要がないと入らない。都心のドラッグストアに行くと、目立つのって中国人です。チャイナショックで減ったなんて言われますけど、やっぱり多い。中国の人たちが買っているのが紙おむつ。それも花王の紙おむつです」
花王の紙おむつが売れてるって話なら聞いたことがあるかも。
「中国人が休みを取るのは旧正月の春節。2月上旬なので、そのころに中国人が大量に日本に押しかけて紙おむつを大量に箱買いするかなって想像できますよね。そうしたら春に向けて花王の業績も上がるかもって連想できます。爆買いだったらもうひとつ、赤ちゃん本舗も中国人に人気なんです」
でも、赤ちゃん本舗で銘柄を検索しても出てこない。
「赤ちゃん本舗はセブン&アイ・ホールディングスの傘下です。だから、赤ちゃん本舗の売上が伸びればセブン&アイに好影響なんですけど、セブン&アイ自体の規模が大きすぎて、全体に与えるインパクトは小さい」
女子ネタなら、こちらも用意があるぞ。渋谷の「モディ」。かつてのマルイシティ渋谷を全面改装して11月にオープンしたばかりのマルイの新店舗だ! HMVの新業態が入ったりして話題だし、これって松川さん好みの買い材料になるのでは?
「う~ん……。私、マルイが大好きだったんですよね。だからあんまり言いたくないんですけど、あんな一等地にあるのに、モディって流行に乗れてない感じ。女子は買い物だけじゃなくってご飯も楽しみたいのに、レストランも少ないし……。あんまり期待できなさそう。私がプロデュースしたら、もっとよくできそうなのにな~。丸井グループの人、ご一報ください!」
ぐぬぬ。女子ネタだからと当てずっぽうはよくないのか。次に松川さんが注目した春のテーマが「新生活」。春といえばお花見に歓送迎会のシーズン。幹事でも任されようものならお店選びに血道をあげることになる。
「だから、ぐるなびの需要が高まるだろうし、食べログもそう。食べログを運営しているのはカカクコムです。それに春の新生活で家具やパソコンをそろえたりするとき、価格・comって欠かせないから、カカクコムの業績って期待が持てそうですよね。あとはデジタルガレージ。ここはカカクコムの筆頭株主だし、2013年に米国で上場したツイッターの株主だったりもするんです」
カカクコムやツイッターが好調ならデジタルガレージにも好影響が及ぶ。
「それに最近は物騒な事件も多いから、女子が一人暮らしするときって防犯とかすごく気にします。女子だけじゃなく、高齢者の一人暮らしも増えているから、中長期的に防犯システムの需要が高まりそう。だったら監視カメラ大手のあいホールディングスの売上が伸びるかもしれない」
春に期待の銘柄を続々と上げてくれた松川さん。日経平均が下げたら、こうした銘柄を拾っていくのがいいかも。
【春に買いたい女子目線銘柄10選!】
◎資生堂(4911)
化粧品の国内大手だが中国人観光客の爆買い需要を捉えアメリカでの売上も好調と外国人向けの売上が増加中。春の新作コスメが高評価となれば株価上昇にも期待!
◎ワコールホールディングス(3591)
中国女性も爆買いもする婦人下着のトップ。下着セレクトショップ「AMPHI」は店舗を拡大しており、街で見かける機会も増えた人気モデルとのコラボ下着が好評
◎マンダム(4917)
「ギャッツビー」や「ルシード」など整髪料などでお馴染みだが、注目すべきはメンズコスメ。メイクに関心を持つ若い男性も増えており、同社も新たな需要を開拓中
◎花王(4452)
トイレタリー商品の国内トップ。紙おむつを箱買いする中国人の光景はもはや都心の風物詩。2月の春節に合わせ大挙するはずの中国人観光客による爆買い特需で売上増狙う
◎富士フイルムホールディングス(4901)
事業構造の転換を進めており、もはや写真フィルムの会社ではない。「アスタリフト」が女性誌のベストコスメに選定されるなど好調なほか、医療系事業も順調に拡大
◎ぐるなび(2440)
春といえば歓送迎会にお花見。宴会の増える時期、幹事が頼るのはこのサイト。春先の特需に期待高まる一方、2020年に向け外国人観光客向けの情報サービスも着手
◎カカクコム(2371)
お馴染みの「価格.com」や「食べログ」を運営。春の新生活開始に合わせてパソコンを新調、価格の比較機会が増えるし宴会幹事はグルメサイトを利用するはず
◎デジタルガレージ(4819)
広告、決済分野に強みを持つIT企業。内外を問わず注目されるベンチャー投資も活発で、カカクコムやツイッターなどにも出資。ネット決済の拡大が追い風に
◎あいホールディングス(3076)
防犯カメラシステム大手。セキュリティを気にする女子の増加でマンションなどでの需要が増加、業績堅調。高齢者家庭への普及も見込まれ11月、上場来高値を更新
◎森永製菓(2201)
海外事業を強化中。ソフトキャンディー「ハイチュウ」は中国でも好評。原料費の上昇がネックになるも暖かくなれば高利益率な「ジャンボ」などの冷菓も売上増が見込めそう
【松川佑依子】
まつかわゆいこ●’90年茨城県生まれ。運用会社で働くOLながら映画『テラスハウスクロージング・ドア』の大ヒットで一躍有名に。昨年、投資初心者向け書籍を刊行したが、より深く解説する書籍も準備中。http://ameblo.jp/matsukawa-yuiko/
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