オリーブオイルの価格急騰!なんと18か月で51%も上昇
El Captor」)。また、1年間のひとりあたりの消費量は〈イタリア(13.6kg)、ギリシャ(31.1kg)、スペイン(7.6kg)〉と統計されている。(参照:日本植物油協会)。最近、日本もオリーブオイルの輸入が急増しているが、日本人ひとりあたりの消費量は僅かに〈0.2kg〉と同統計にて見ることが出来る。
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オリーブオイルでバージンオイルと称されているものは酸度が2%以下のものを指し、エクストラバージンは0.8%以下のオイルのことを意味する。即ちエクストラバージンはオリーブがもっている本来の味覚をほぼそのまま保っているということである。またエクストラバージンオイルは沸点が高いので、高級料理のようにオリーブの味覚をそのまま生かしたい料理には最適である。
しかし、上述しているようにエクストラバージンオイルの価格が最近18か月で51%の高騰となっているのは消費者にとっては買い難くなっている。スペインではこの高騰を緩和させる意味でスーパーなどでは一度に3本購入すれば、1本当たりの価格が意味ある割り引きになるような価格で消費者に提供している。或いは、チュニジアなどからの輸入オリーブオイルを安く提供しているといった形でオリーブオイルの値上げを緩和させている。スペインのスーパーでエクストラバージンオイルの定価は4ユーロ(520円)前後が一般的な価格帯になっている。
価格急騰の一番の要因は旱魃で、オリーブの生産量が半減していることなのである。スペインで一番生産量の多いアンダルシア地方では雨量が少なく生産量は25%ほど減産しており、トンあたり3,600ユーロ(468,000円)から4,500ユーロ(585,000円)に近ずいていることに視線が集まっているとアンダルシア地方紙『Diario de Sevilla』が10月17日付で報じている。
また同紙は〈チュニジアからの輸入が今年3月の時点で59,300トンとなり、それは昨年度の年間輸入量に匹敵する量だ〉と指摘し、〈今年の輸入は150,000トンを上回ることはないであろ〉という憶測も言及した。
また、スペイン10月16日付『Agroinformacion』広報紙では、〈2014-2015年度の生産量が84万トンしかなく、2013-2014年度の160万トンに比べ半分の生産量でしかない〉ことを報じた。これを見る限り、しばらく価格は高止まりしそうだが、〈「2015-2016年度は124万トンが見込まれている〉とも報じており。この生産量が達成されると、更な価格の上昇は無くなるであろう。
<文/白石和幸>
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
南欧地方で料理に無くてはならない物として「液体ゴールド」がと呼ばれているものがある。
そう、オリーブオイルのことである。このオリーブオイルの価格が昨年から急騰しているのだ。エクストラバージンオイルに限って言えばこの18か月で51%の価格上昇であるという。
世界でオリーブオイルの3大生産国はスペイン、イタリア、ギリシャである。この3ヶ国の2013-2014年度の生産量は〈スペイン(154万トン)、イタリア(45万トン)、ギリシャ(23万トン)〉となっている。(参照「
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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