[LINE上場]初値は公募価格をどれくらい上回る?
2014.09.09
関連株の高騰などで常に市場を賑わせてきたLINEが、この秋、ついに新規上場を果たす。「LINE相場」にどんな戦略で便乗すべきか、専門家に聞いた。
今秋は、リクルート、すかいらーくなど、注目企業の新規上場が見込まれ、一攫千金を狙えるIPO(新規公開株)投資のチャンスが目白押しとなっている。
「秋のIPO株。金持ちが手堅く稼ぐならリクルートがオススメですが、庶民が一発逆転に懸けるなら、LINEが勝ります」
そう語るのは、カブ知恵の藤井英敏氏。LINEの上場時期は11月と予想されるが、すでに上場を待ちきれない投資家の間で関連銘柄が人気化し、売買代金ランキング上位の常連になっている。LINE本体が上場すれば、当然これらをしのぐ人気が予想される。
上場を果たせば時価総額で1兆円を超える大型IPO。この注目の「LINE相場」で資産倍増を狙う4つの戦略を紹介しよう。
最も利益が大きいのは、上場を取り扱う幹事証券会社を通じて上場前の株が投資家へ配分されるIPOで、LINE株を手に入れることだ。なにしろ、「初値」(上場後、最初につく株価)が売り出し価格である「公募価格」を下回る例はまれで、倍以上の価格がつくことも多い。抽選となるが、見事当たれば“利益は約束されたも同然”なのだ。
この“プラチナチケット”を手に入れるには、通常、証券会社が行うブックビルディング(BB)という手続きに申し込んで抽選に参加し、当選するのが条件。上場日の3週間ほど前になるとBBの参加申し込みが始まるので、まずは申し込んでおくのが第一の戦略だ。藤井氏によれば、「初値は公募価格の2~3倍は堅い」とのこと。公募価格で買い、初値で売るのが鉄板となる。
上場承認から2週間ほどで仮条件という仮の価格帯が決定し、数日後にブックビルディングの受け付けが始まる。いくらで何株欲しいか申告するが、必ず上限価格で申告、抽選日(上場日の1週間ほど前)までに必要な現金を口座に入れておく必要がある。
抽選のしくみは証券会社によって異なり、平等な「1人1票」方式のほか、取引量の多い投資家が有利になったり、過去の落選回数が多いと当選確率がアップするところもあるが、幹事証券会社に口座を持っている必要がある。開設には2週間程度かかる証券会社もあるが、上場承認からブックビルディング終了まで3週間程度あるので、すぐに手続きすればなんとか間に合いそうだ。手続きや入金の期限は証券会社によって異なるので、よく確認すること。
【藤井英敏氏】
カブ知恵代表。日興証券、フィスコを経て’05年にカブ知恵を設立。大型株から超小型株、IPOまで幅広くウオッチし、投資情報を提供している
― [LINE上場]資産倍増戦略【1】 ―