大連に開通した地下鉄。綺麗なのに利用客が少ない理由は「自国技術への不信」!?
それにしても通勤時間帯にもかかわらず地下鉄を利用する人が少ないのはなぜだろうか。運賃が高いからかと思いきやそうれでもない。確かにバスの2、3倍の2元~5元(約40円~100円)するが、それでもタクシーよりはぐっと安くバス感覚だ。では、どうしてだろうか。実際に著者の周りの中国人も開通して1か月経過するも利用したことがある人のほうが少ない状態だ。
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大連市内の米系IT企業へ勤務する20代の中国人女性へ話を聞くと、「地下鉄を怖がって私も含めて同僚も誰も乗っていません」と答えてくれた。
そう、中国人は地下鉄を怖いと感じているようだ。さらに聞いてみると、「自国の技術をあまり信用していないこともありますし、大連の地盤はもろく地下鉄にも不向きだと言われていますから、私も1年くらいは事故がないことを確認してから乗ります」
では地下が怖いのかと思えば、地下が怖いわけではないらしい。たとえば、大連最大のショッピングゾーンは、大連駅前にある勝利広場という元防空壕を再利用した地下3階まで広がる巨大エリアがあり、年中活気があるくらいなので、地下だから怖がっているわけではないようだ。
ただ、著者も何度か建設中の地下鉄落盤事故のニュースを耳にしている。それらの事故の否定的なイメージが頭から離れないのかもしれない。
<取材・文/我妻伊都(Twitter ID:ito_wagatsuma>
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