続・日本株は中国株次第という構図

吉田 恒氏

吉田 恒氏

 日本株が株高再燃となっている。ギリシャ不安一服を受けた世界的なリスクオン再燃を受けた形となっているが、この動きは続くのだろうか。  ギリシャ不安がくすぶるなかで、欧州株は下落傾向を辿ってきた。欧米の相対株価は4月から欧州株の割安、米株の割高拡大が続いた。ところが、そんな米株に対して日本株は4月以降一段と割高拡大に向かった。そしてそのような日米相対株価は上海株の動きと連動した形となっていた。  要するに4月以降、ギリシャ不安が注目される中で世界の株は「欧州株<米株<日本株」といった強弱関係となっていた。ギリシャ不安でも欧米株に対して日本株が割高拡大となっていたのは、客観的には記録的な上海株の急騰に連動した形となっていたわけだ。以上からすると、日本株高が続くかは、ギリシャ不安より上海株次第ではないか。  さて、その上海株は先週急落した。これは、90日移動平均線からの乖離率を見ると、さすがに短期的な上がり過ぎ修正が入った結果と考えられた≪資料参照≫。このまま上がり過ぎ修正が続くなら、足元の90日線が4000ポイント程度なので、それを完全に割り込む動きに向かう見通しになる。 ⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=47446
日本株

<資料>

 ただ2007-2008年にかけての上海株の急落局面でも、上がり過ぎ修正は一筋縄ではいかなかった。その意味では予断は許せないところではある。(了) ◆6、7月のFXアカデミア関連の会場及びWEBセミナーのご案内 6月27日= M2JFXアカデミア1Day・IN名古屋 7月1日=100万ドルナイト為替短中期予想セミナー 7月9日=M2JFXアカデミア予測編第1部 7月17日=WEBセミナー「マーケット先読みLive!」 7月25日= M2JFXアカデミア1Day・IN大阪 http://www.m2j.co.jp/seminar/ 【吉田 恒氏】 1985年、立教大学文学部卒業後、投資情報会社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。 2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。 著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など ●FXマーケットスクウェア http://www.m2j.co.jp/landing/fx_market_square/ ●ツイッター http://mobile.twitter.com/yoshida_hisashi ●FXの学校「アカデミア」 https://www.m2j.co.jp/mp/my_fxacademia/
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会