「恋愛に興味なし」な20~30代が4割という内閣府調査が話題に

原田まりる
― 原田まりるの「エニアグラムで見るニュース」第4回 ―

CC0 / Public Domain

 内閣府が22日に公表した「結婚・家族形成に関する意識調査」にて未婚で恋人がいない731人の37.6%の男女が「恋人が欲しくない」と回答するという結果になったことが各メディアで報じられている。

 この調査は、昨年12~1月の間、20歳~39歳までの男女を対象に行われて、2643人が回答した。質問によっては未婚・既婚と分けるなどして集計されたものだ。

 同調査によれば、年代別に見ると男女ともに20代のほうが30代よりも「恋人が欲しくない」と回答しており、その割合は4割に及ぶ。

 さらに年収別に見ても「恋人が欲しい・欲しくない」と考える割合が分かれており、男性では年収400万円以上の79.7%、女性では年収200万円以上の70.7%が「恋人が欲しい」と回答する一方で、年収400万円未満では男性37.5%、女性46.5%、無収入では男性46.3%、女性56.1%が「恋人が欲しくない」と回答している。

 恋人が欲しくない理由としては「恋愛が面倒」「自分の趣味に力をいれたい」がそれぞれ半数を占める割合となりもっとも高い結果となった。

 この結果から考えるに、恋愛への興味の低下の要因としては、「経済的な問題」が主因だと考えられるが、私個人としては、恋人が欲しくない理由として、「恋愛が面倒」「自分の趣味に力をいれたい」という声が挙がっていたことに注目している。

 すなわち、時代はもはや、恋愛至上主義的な価値観が支配していた時代を脱し、「恋愛に興味がない」「恋人が欲しくない」との意見を持つことも、格好悪いことではなく、そうした意見を公言することに抵抗がなくなっているのではないだろうか。

 これは、アニメやアイドルなどのいわゆる“オタク趣味”と呼ばれることに興味を持つことがダサいことではなく、ごく一般的なことであると認識のされ方が変わった価値観の移行と似ている。メディアが多様化することにより、理想的な生活モデル、または理想的な人物像が造られた一辺倒なもので無くなり、多様化したことにより「恋愛以外」に打ち込むこともなんらおかしくないと思われるようになってきたのではないか。

 では、恋愛や人付き合い対してエネルギーを注ぐことを好まず、物静かで冷静なオタク気質とはどう接すればいいのか?

 こうしたオタク気質な人は、エニアグラムではタイプ5の研究者タイプが該当することが多い。

 タイプ5の研究者タイプは専門的な知識を溜め込むことが好きな、まさしくオタク気質。目立つことを苦手とし、冷静で物静かで、知識量や頭の良さ以外のことでは自分に自信をもっておらず、人付き合いを好まないという特徴がある。

 このタイプ5と上手く付き合うには、彼らが持つ専門性や知識を褒めること。そして人付き合いを強要しないことが大切である。特に恋愛のような感情論が支配する世界は大の苦手である。感情的になることが少ない研究者タイプからすると、感情にまかせた論理的でない意見を振りかざすタイプと話していると「頭が悪いな」と思ってしまうのだ。

「恋愛に興味がない」「恋人はいらない」と言っている20~30代にしてみれば、それをあたかも大問題のように扱う世論やメディアはどう見えているのか気になるところである。

<文/原田まりる Twitter ID:@HaraDA_MariRU
85年生まれ。京都市出身。作家・哲学書ナビゲーター。高校時代より哲学書からさまざまな学びを得てきた。著書は、『私の体を鞭打つ言葉』(サンマーク出版)。元レースクイーン。男装ユニット「風男塾」の元メンバー。哲学、漫画、性格類型論(エニアグラム)についての執筆・講演を行う。ホームページ(https://haradamariru.amebaownd.com/

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