米国でエボラ治療薬開発会社の株が乱高下

テクミラ社

テクミラ社のHP

 米国人医師の感染者が出たことで、にわかにエボラに対する不安が拡散しているアメリカ。さまざまな情報が錯綜しており、ここ数日の間にカナダのテクミラ・ファーマシーの薬剤「TKMエボラ」が患者に投与されて改善に向かったという噂が流れたことで同社の株が急騰したり、その後、噂をテクミラ社が否定したことで急落したりと相場も不安定な状況に陥っている。  テクミラ社は、米国防省との契約によってエボラ治療薬を開発しており、2014年にはFDA(米食品医薬品局)からファスト・トラック指定(重篤または生命の危険がある疾患について新薬承認申請を優先的に審査する制度)を受けている。また、2014年1月にはモンサント社と技術提携契約を締結している。  一方、CNNが報じたところによれば、カリフォルニア州サンディエゴの製薬会社(非上場)マップ・バイオファーマシューティカル社が開発している未承認薬「ZMapp」で患者の様態が大幅に改善したという。  エボラ出血熱については、テクミラやマップなどの製薬会社が薬剤の開発を進めているが、いまだ効果的な治療法は確立されていないのが現状だ。 <取材・文/HBO取材班>
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