2015年の新入社員は「居心地のよい安定した環境で、無理せず働きたい」。現状とのギャップも

photo by Flazingo Photos (CC BY-SA 2.0)

 経営コンサルティングの『リンクアンドモチベーション』(以下LM)の研究機関である『モチベーションエンジニアリング研究所』が、2015年の新入社員に対してモチベーションに関するアンケート調査を実施、5月25日に結果を発表した。

 同調査は、LM社が提供する新入社員研修の受講者3887人を対象に行われた。

 調査によれば、2015年の新入社員は全体的には入社したことの「満足度」が「期待度」を上回るという結果になったという。特に、会社基盤や会社の理念やビジョン、事業内容、仕事内容、施設や人的資源に関してはいずれも期待度が満足度を上回った。一方で、自身が会社の風土に馴染めるかという「組織風土」や評価や待遇については、満足度は期待度をやや下回る結果になった。

 また、新入社員の期待度は、上から「上司と部下の意思疎通」「休日・休暇や就業時間の実態」など、「居心地のよい職場」「無理なく働ける環境」に関する項目が挙げられた。調査結果のリポートによれば、今年の新入社員は、「居心地のよい安定した環境で、無理なく働きたい」と考える傾向にあると想定されるとしている。

新人の期待度と既存社員の感じる現状とのギャップ

 面白いのは、これらの項目が既存社員にとっては「不満度」が高い項目になっていることだ。特に、「上司と部下の意思疎通」に関しては、既存社員の中では不満度トップに挙げられている。他の項目も同様で、新入社員の「期待度」の上位8項目のうち、5項目が既存社員の不満の上位項目に挙がるという結果になった。

 新入社員の期待と、既存社員の感じる現状は大きく乖離していると思われる。リポートでは、「現実の職場」を受け入れさせるアプローチの重要度と難易度は極めて高いと推察している。

 『モチベーションエンジニアリング研究所』は、この調査結果を受けて、受け入れ側の企業は、新入社員の期待と既存社員の感じる現状のギャップを「見える化」することや、新入社員・受け入れ側相互の「チューニング力強化」が必要であるとしている。
 また、自組織の求心力や課題を把握た上で、「どの要素で共感の接点をつくるのか」を明確にし、その共感を高め続けるような採用が新人のスタートダッシュを成功させていたという。そのため、中長期的には「採用と育成の垣根の解消」が重要になると指摘している。

[参照]
リンクアンドモチベーション http://www.lmi.ne.jp/
「2015年度新入社員モチベーション調査」(pdf)http://www.lmi.ne.jp/services/mer/MotivationEngineeringReport_Vol19.pdf

<文/HBO取材班 photo by Flazingo Photos on flickr>

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