拡大するプライベートブランド(PB)食品市場、注目はパウチ惣菜とワイン

 4月24日、総合マーケティングビジネスの富士経済がプライベートブランド食品(価格が抑えられた小売店ブランドの食品。以下、PB食品)の国内市場の調査結果を発表した。  デフレ時代、消費者の節約志向の高まりを背景に、その存在感を高めてきたPB食品だが、近年では”プチ贅沢”をしたいといった消費者心理を捉えて高付加価値型PB食品の需要も増えつつあり、いまやナショナルブランド食品(メーカーブランドの食品。NB食品)を脅かすまでに成長しているとしている。  同発表資料によれば、2015年のPB食品の国内市場は3兆1084億円、前年比4.1%増と好調な伸びを見せている。  背景には、コンビニエンスストアで「個食」や「簡便調理」をキーワードにした冷凍食品やパウチ惣菜の投入や、“低価格”が売りの従来型とは違い、NB食品を超える価格設定ながら、好調な売上を記録しているという「セブンゴールド」ブランドの食パンのような高付加価値型のPB食品のヒットなどの要因が挙げられている。
清野とおる

週刊SPA!1月13日号掲載の清野とおる氏の漫画『ゴハンスキー』第5話より

 特にパウチ形態のサラダや煮物、煮魚といったパウチ惣菜は、その品質面の高さも評価されて多くのリピーターを出したことで、2014年554億円から2015年予測624億円(112.6%)という成長が期待されている。  次いで、注目されるのがワインである。  ダイソーのワインが漫画で取り上げられる(http://nikkan-spa.jp/784124)など注目を集めていることもあって、ワインを飲み慣れない層が注目。需要が増加しており、「トップバリュ」「セブンプレミアム」のほか、ボランタリーの「CGC」でPBワインの開発が積極的に進められている。 参照:富士経済 http://www.fuji-keizai.co.jp/ <文/HBO取材班>
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会