通勤電車でも“音漏れ”しないスマートフォン向けヘッドフォンの選び方

ヘッドフォン 電車に乗ると、近くにいる人のヘッドホンから漏れてくる“シャカシャカ音”が気になることは多い。ただでさえ窮屈な満員電車で聞かされた日には、朝から勤労意欲がそがれてしまうというものだ。しかし逆に、スマートフォンや携帯音楽プレーヤーで音楽を聴きながら通勤する場合は、周囲に不快な思いをさせてしまうこともある。  そこで今回は、音漏れがしにくいヘッドホンの選び方とお薦めモデルを紹介しよう。

「遮音性の高さ」と「ノイズキャンセリング」に注目

 音漏れしにくいヘッドホンを選ぶ場合、「音漏れの原因」に応じて2つのアプローチがある。音漏れの原因として「ヘッドホンの遮音性が低いこと」、「聴いている人が音量を上げてしまうこと」の2つが考えられる。  遮音性については言わずもがなだろう。インナーイヤーヘッドホンが耳にしっかりはまっていなければ、周囲に音が盛大に漏れてしまうのは当然のことだ。であれば、遮音性の高いヘッドホンを用意すれば解決する。  音量を上げてしまうことに対する解決策は、「ノイズキャンセリング機能」を搭載するモデルを選ぶことだ。音楽を聴いている人が周囲の騒音(電車の走行音や人の声など)を不快に感じたり、自分だけの世界に没入したいがために、ついつい音量を上げてしまう。であれば、周囲の騒音を低減してしまえば、音量を上げなくて済むというわけだ。

手軽に聴けて音質も良い定番「カナル型イヤホン」

 シンプルな「遮音性の高いヘッドホン」として、まずは「カナル(耳せん)型イヤホン」を紹介したい。 ●Shure「SE215SPE」 ⇒【画像】はこちら https://hbol.jp/?attachment_id=35653
SE215SPE

実勢価格1万3200円

 Shureの「SE215SPE-A」はミュージシャンがステージ上で使用する「モニターイヤホン」系のモデルだ。遮音性が高いだけでなく、余計な強調のない素直な音が魅力。音質にこだわりたい人にもお薦めだ。 <採点>5段階評価 遮音性:☆☆☆☆ 装着性:☆☆☆☆ 音質:☆☆☆☆ 総合評価:☆☆☆☆

強力なノイキャン性能を実現するボーズ「QuietComfortシリーズ」

 ノイズキャンセリング機能を搭載するヘッドホンの中でも、群を抜く性能を実現しているのがボーズの「QuietComfortシリーズ」だ。マイクで周囲の音を拾い、その音と逆位相(正反対の波形)の音を合わせることで騒音を打ち消すという技術を採用している。 ●ボーズ「QuietComfort 20」 ⇒【画像】はこちら https://hbol.jp/?attachment_id=35654
QuietComfort20

実勢価格3万2400円

 遮音性の高さと装着性の良さを兼ね備えたボーズ独自の「StayHear+チップ」を採用しており、ノイズキャンセリング機能と相まって圧倒的な静寂が訪れる。マイク付きリモコンを搭載し、スマートフォンでの通話にも対応する。 <採点>5段階評価 遮音性:☆☆☆☆☆ 装着性:☆☆☆☆ 音質:☆☆☆☆ 総合評価:☆☆☆☆ ●ボーズ「QuietComfort 25」 ⇒【画像】はこちら https://hbol.jp/?attachment_id=35655
QuietComfort25

実勢価格3万2400円

 よりリラックスして音楽を楽しめるオーバーヘッドタイプのノイズキャンセリングヘッドホン。従来モデルの「QuietComfort 15」は電池(単4アルカリ電池1本で約35時間使用できる)が切れると音楽を聴けなかったが、このモデルでは電池が切れても通常のヘッドホンとして使うことができる。 <採点>5段階評価 遮音性 ☆☆☆☆☆ 装着性 ☆☆☆☆☆ 音質 ☆☆☆☆ 総合評価 ☆☆☆☆☆

「使い勝手」と「静寂性」を両立するBluetoothヘッドホン

 続いては、通勤電車の車内などでの使い勝手の良さと、ノイズキャンセリング機能による「静寂性」を両立するBluetoothヘッドホンを紹介しよう。Bluetoothヘッドホンはワイヤレスで音楽を楽しめるため、満員電車などで周りの人にケーブルが引っかかるといったトラブルが起きにくいのが魅力となっている。 ●オーディオテクニカ「ATH-BT08NC」 ⇒【画像】はこちら https://hbol.jp/?attachment_id=35656
ATH-BT08NC

実勢価格2万1470円

 カナル型イヤホンとBluetooth機能を組み合わせたワイヤレスヘッドホン。ワイヤレスのほか、有線接続でもノイズキャンセリング機能を使用できる。電源オフ時でも通常のヘッドホンとして使用できるスルー機能を備えており、航空機内やBluetooth非対応機器にも接続できる専用アダプターや接続用コードも付属する。 <採点>5段階評価 遮音性:☆☆☆☆☆ 装着性:☆☆☆ 音質:☆☆☆☆ 総合評価:☆☆☆☆ ●ソニー「MDR-ZX770BN」 ⇒【画像】はこちら https://hbol.jp/?attachment_id=35657
MDR-ZX770BN

実勢価格2万1870円

 オーディオテクニカのATH-BT08NCと同様に、ワイヤレスでも有線でも音楽を楽しめるノイズキャンセリング機能搭載Bluetoothヘッドホン。ボタンひとつで周囲の騒音を分析し、最適なキャンセリングモードを自動で選択する「AIノイズキャンセリング機能」を備えている。 <採点>5段階評価 遮音性:☆☆☆☆ 装着性:☆☆☆☆☆ 音質:☆☆☆☆ 総合評価:☆☆☆☆ <文/安蔵 靖志> 【安蔵 靖志】 IT・家電ジャーナリスト。AllAboutにて家電製品やガジェットのガイドを務めるほか、KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」に出演。日経ビジネスオンライン、日経トレンディネットなどにも多数寄稿。 ホームページ:安蔵靖志の家電日記
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