達人女子が教える、昼接待の奥義

ドラマチックで忘れがたい旅に出る

内田麻紀氏

フード・ジャーナリストの内田麻紀氏

 旅は明確な「目的」を持つと、がぜん魅力を増します。  たとえば音楽祭のためにザルツブルグへ。あるいは、ジンベイザメと泳ぐためにセブ島へ。オーロラ鑑賞のためにカナダのイエローナイフに飛び立ってみるのも素敵だし、寒い時期であれば、ただただ美味しい蟹を求めて金沢へショートトリップ、なんていうのも贅沢です。  外食も旅とおなじ。  漫然とレストランに向かうのではなく、「ドコドコのナニナニを食べに行く!」という具体的な「目的(意志)」を持つと、その一食は主体的でドラマティックな、忘れがたい記憶となり得ます。  なにも高級食材も使った、珍しい料理を目的としなくても良いのです。むしろ予算に限りのある、フツウに流れがちな会食にこそ、目的設定型の店選びが威力を発揮するといえるでしょう。  今回ご紹介する六本木ミッドタウン内のカジュアルイタリアン『ノック クッチーナ・ボナ・イタリアーナ』(以下、略して『ノック』)は、まさに「この一皿!」を目指して出掛けるのに、うってつけのお店。  日本全国の優良生産者が丹精込めてつくった野菜を、イタリアはピエモンテで修行したシェフが、現地の食堂さながらの料理に仕上げてくれるのです。

ラブコールが殺到する、まるちゃんのトマト

 なかでも是非オーダーして欲しいのが、高知の「まるちゃん」こと、麻岡麻里さんが育てたフルーツトマトを使ったパスタ。甘みたっぷりの果汁でズンと重く、引き締まった果肉とほんのりとした酸味が特徴のまるちゃんのトマトは、加熱するとさらに旨味が増し、日本中の料理人からラブコールが殺到しているとか。  けれど、実際にこのトマトにお目にかかれるチャンスはとてもレアです。にもかかわらず『ノック』では、この「まるちゃん」のトマトを使った料理が定番化されています。  ある日のランチでは、季節の蕗のとうと「まるちゃん」のミニトマトを投入したイカ墨パスタ「苦味・イカスミ・ブラックマーブル」が登場。プリッとキュートな小イカが泳ぐイカ墨パスタの海のなかで、トマトの甘酸っぱさと、蕗のとうフレークのほろ苦さが光ります。  これにパンとサラダ、食後のコーヒー(お替り自由)がついて1000円!!! ⇒【画像】はこちら https://hbol.jp/?attachment_id=34923
苦味・イカスミ・ブラックマーブル

希少な「まるちゃんのトマト」を使ったスパゲッティーニ『苦味・イカスミ・ブラックマーブル』

 さらに食中のアイスティーも「飲み放題」という太っ腹なサービスです。

接待は高い店を選ぶだけが能じゃない

 取引先との軽めの会食や打ち合わせに「貴重なまるちゃんのトマトを使ったパスタ料理を、召し上がっていただきたいんです!」などとお誘いしてみては如何でしょう?興味を引くこと請け合いです。 ⇒【画像】はこちら https://hbol.jp/?attachment_id=34931
ブッタネスカ・ポモドーロ

こちらも「まるちゃんのトマト」を使ったスパゲッティーニ『ブッタネスカ・ポモドーロ』(1200円)。豪快にゴロゴロと転がるオリーブにも食欲をそそられます。

 または、後輩に昼食を奢るなんてときに、チョッと語れるメニューのある、こんなお店を選ぶことで、センパイ格があがるかも知れませんネ。  新緑の美しい今のシーズンには、テラス席がオススメ。  接待は高い店を選ぶだけが能じゃない!  可愛いお値段のレストランでも、目玉メニュー(目的)をリサーチしてさえおけば、ビジネスパートナーに充分にアピールできる一軒となる。『ノック』はその好例といえるでしょう。【了】
テラス席

パノラマで広がる緑もご馳走のテラス席

【内田麻紀(うちだ・まき)】 青山学院大学仏文科卒業後、放送局の営業局に勤務。退社後、フリーライターとなる。食を中心に、人生の愉しみごとを追求し『日経おとなのオフ』『dancyu』等に寄稿。出産、育児のため仕事から離れていたが、このたび復帰。『日経アソシエ』手土産連載の商品セレクトなどを担当している。 記事提供:ムーラン (http://www.mulan.tokyo/) 新世代のビジネス・ウーマンのためのニュースサイト。「政策決定の現場である霞が関、永田町の動向ウォッチ/新しいビジョンを持つ成長途上の企業群が求める政策ニーズを発掘できるような情報/女性目線に立った、司法や経済ニュース」など、教養やビジネスセンスを磨き、キャリアアップできるような情報を提供している ※本記事の関連記事も掲載中 【内田麻紀のトキメキ昼接待】(1) 西麻布の中華「海鮮名菜 香宮」 http://mulan.tokyo/article/42/
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