節約のプロ・森永卓郎はふるさと納税をどう活用しているのか?

ふるさと納税という言葉を頻繁に雑誌やテレビで聞くようになった。そんな話題の“ふるさと納税”を、昨年だけで100か所、200件以上行ったという金森重樹さんが評論家森永卓郎氏と対談。2人のふるさと納税活用法とは

“節約のプロ”はどう活用しているのか?

森永卓郎金森:こんにちは! 先日はテレビ番組の収録でお世話になりました。ふるさと納税は、やってみましたか? 森永:こちらこそありがとうございました。金森さんのご自宅に行ってお話をうかがってから、さっそく2か所、納税してみましたよ。 金森:ホントですか! どんなところにやってみましたか? 森永:1つは山形県の佐藤錦(さくらんぼ)を、もう1つは鳥取県のアイスです。金森さんのお宅にうかがったときにいただいたアイスが美味しかったので(笑)。金森さんのところでいただいたアイスはどこのものでしたか? 本当においしかった。 金森:うちにあったのは、鳥取県の大山や北海道の上士幌町、それに兵庫県のものもあったと思います。アイスは日持ちするので、届いてからすぐに食べなきゃというプレッシャーがなくて良いんですよね。 森永:うちの場合はそれ、重要。普段は東京の事務所にいて、なかなか家に帰れないので、日持ちしないと食べられないんですよ。魚などのナマモノだと届いてすぐに食べなければいけないですしね。 金森:他に魅力を感じた特典はありましたか? 森永:いいな、と思ったのは佐賀県の玄海町ですね。毎月旬の特産品が届くという内容でした。でも100万円だったので、諦めました。私の場合は、寄付の上限金がだいたい50万円くらいなので。 金森:そうだったんですね。でも玄海町は今年の4月から10万円以上の寄付金で月に1度、とらふぐや肉の詰め合わせや新米が届く、というのが始まりましたよ。 森永:そうだったんですね。それはちょっと期待しちゃうなぁ。今度調べて申し込んでみようかなぁ。 金森:実際にふるさと納税をしてみて、手続きなど面倒ではなかったですか? 森永:はじめからクレジットカード決済に対応している自治体を条件にしていたので、これと言って難しいことはなかったですね。ただ、鳥取市は若干面倒でしたね。というのも支払いする際にYahoo!公金支払いでやらなくてはいけなかったんですよ。 金森:ただYahoo!公金支払いもふるさと納税を今後もやろうというなら便利な仕組みだと思います。森永さんの場合、確定申告がハードルになることはないですか? 森永:うちはまったく問題ないです。経費に回す領収書は妻が管理して、妻から税理士に渡すんです。だから私が手をかけなくてもよい仕組みになっています。 金森:なるほど、それでしたら問題無いですね。でも年間で140億円くらいのふるさと納税がされているんですが、そのうち確定申告されているのが30%ほどしかないそうですよ。 森永:あぁ……そうでしょうねぇ。サラリーマンの方などは確定申告をするのは面倒でしょうからね。そうして申告しないと、単に寄付をしただけになってしまいますね。  金森:長野県飯山市では10万円寄付すると5万8000円相当の健康診断を受けられるものがありますよ。 森永:飯山市はとても良いところですね。健康診断は……7年くらい受けていないんですよね。 金森:あぁ、それではぜひふるさと納税して、受けてください(笑)。あと、フィギュアコレクターの森永先生としては、仏像はいかがでしょうか? 鳥取県倉吉市のふるさと納税なのですが。 森永:仏像ですかぁ……フィギュアは好きなんですけど、仏像だと取り扱いも難しいですよねぇ……。 金森:ははは(笑)、そうですよね。では今後、どんな特典が出てきたら良いと思いますか? 森永:今はモノの競争をやっているんですよね。もっとバラエティに富んだ特典が出てくるといいですね。例えば地元出身のアイドルの握手会だったり、地元のイケメンとお見合いパーティができたりとか。そうした新しい特典が出てくるといいですね。 金森:お見合いパーティについては、今現在検討している自治体が実際にあるんですよ。それが実現して、地方の活性化になっていくといいですよね。 森永:まさにそうですね。東日本大震災の後にも、ふるさと納税ってドンッ! と増えているんですよね。そうした形で都市部から地方へのお金の流れができてきた。そうした使われ方が、一番正しいと思いますよ。もっとふるさと納税の仕組みを上手に利用したアイデアを出して、東京以外も元気になってくれるといいですね。 ― 絶対儲かる[ふるさと納税]裏技ガイド【6】 ―
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