「定額¥働かせ放題」、法案に書いてないことを報じたNHK

サラリーマン

photo by Unsplash(CC0 Public Domain)

 4月3日、ついに閣議決定した労働基準法改正案。HBO読者にとっても、他人事でない話題なので、注視していた方もいるかもしれない。  各メディアでは盛んに「成果で年収が決まる」とか「ダラダラ残業をなくして成果で報酬を決める」などと喧伝されており、「それならいいじゃん」と思う人もいるかもしれないが、実はあの改正案、よく読めばまったく違うのだという。  ブラック企業被害対策弁護団代表である弁護士の佐々木亮氏に聞いた。 ⇒【前編】労基法改正案の新制度は「定額¥働かせ放題」! ⇒【中編】決して他人事ではない「定額¥働かせ放題」法案

法案要綱に書いてないことを報じるNHKなどの大手メディア

 まさしく「今回改正案は『定額¥働かせ放題』制度」(佐々木弁護士)とも言えるこの改正案。しかし、メディアはそのことを報じずにいまだに「成果に応じた」と改正案の文言にない政府の言い分を垂れ流しているだけ。 「特に、3日当日の誤報にはガックリしました。我々労働弁護団などはメディアの関係者や記者さんを招いて何度もレクを繰り返して伝えてきたんです。もちろん、多くの現場の記者さんは深く納得して頂き、我々としても当日の報道には期待していました。しかし、会議を敢えて中断して見たNHKのニュースを見て、会議の場が大きな落胆に包まれたんです。現場の記者さんはあれほど納得してくれていたのに、NHKが報じたのは結局『働いた時間ではなく成果で報酬を決める』という改正案の文言に記載のないことを報じていた。これには本当にガックリしました」 ※佐々木弁護士による全メディアによる報じ方の比較 http://bylines.news.yahoo.co.jp/sasakiryo/20150406-00044594/  年収1000万じゃないから、成果に応じて払われるなら……と普段メディアに懐疑的な人までそんな言い分を鵜呑みにして、この「残業代ゼロ法案批判」を批判することもある現状。ハーバー・ビジネス・オンラインの読者も決して他人事ではない。ぜひ原文に当たってみて、今一度、こんな制度がまかり通っていいものか考えてみてはいかがだろうか? 佐々木亮弁護士佐々木亮●弁護士(東京弁護士会)。旬報法律事務所所属。日本労働弁護団常任幹事。ブラック企業被害対策弁護団代表。ブラック企業大賞実行委員。首都圏青年ユニオン顧問弁護団。民事事件を中心に活躍。労働事件は労働者側のみ。(Twitterは@sskryo) <取材・文/HBO取材班>
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