大化け株の買い時が一目瞭然のデータがある!?

資産運用を考えるとき、多くの人が目標とするのが「1億円」だ。本当に1億円も必要なのかどうかはさておき、それだけあれば、老後の不安もほとんどなくなると言っていいだろう。だが、年収500万円程度の平凡なサラリーマンが、現実的に資産1億円を達成するのは、なかなか厳しいものがある。我々は認識を改めるべきなのだ。目指すべきは30年先の1億円ではなく、1~2年先の1000万円である、と。この気づきこそが、1億円への最初の一歩となるだろう。

[月次データ]を監視して爆上げ銘柄を先取りせよ!

月次データ

月次データを見れば買い時が一目瞭然

「1回20%の利益になる取引を年4回繰り返せば、2年で400万円になります。それに信用取引を組み合わせれば、元手100万円でも2年で1000万円に到達できますよね」  そう教えてくれたのは在野の株式アナリスト・有賀泰夫氏だ。計算上はこれでラクラク到達だが、大問題となるのは20%の利益をどう得るか、だ。 「月次データを使えば着実に稼げます。決算は株価を動かす重要な材料ですが、発表されてから売買しても手遅れ。でも、決算を先取りできるデータがあるんです。それが月次データです」
有賀泰夫氏

有賀泰夫氏

 外食や小売、ITなどの業種では、毎月の売上などを開示してくれる会社がある。それを活用するのだ。 「とくに外食やITは月次データから決算が予想しやすい。売上と利益が比例しやすいからです。利益予想が横ばいなのに月次売上が伸びていれば『予想よりもいい決算が出そうだ』と先回りして買うことができます」  月次を積み上げたものが決算なんだから、言われてみればその通り。ならばプロも月次を見て売買していそうだが…… 「証券会社のアナリストがカバーしているような大企業なら、月次の発表とともに株価は動きます。でもアナリストはすべての会社をカバーしているわけではない。小規模な会社はカバーしておらず、月次を見ている個人も少ない。決算が出て初めて、『こんなに業績がよかったんだ』とみんなが気づいて買われるんです」  最近の成功例がファン・コミュニケーションズだ。 「アフィリエイト広告などを行うIT企業です。月次売上の伸びが一桁台に低迷していましたが、’12 年の初めから上向いて前年同月比20%を超え、それ以前のピークだった30%も抜いてきました。しかし、それでも株価は無反応。130円前後で買えました。それが今年は2000円を超えましたよ!」  10倍ッ……! こうした超有望株を月次で先取りできれば、1000万円なんてリーチ一発ツモだ。 「月次分析が優れているのは、買いどきだけでなく売りどきもわかることなんです。買いどきがわかっても、多くの人は少し上がっただけで売ってしまう。売りどきの見方はシンプルで月次が天井をつけたら売りです。ただ、売上はブレるので、2~3か月程度の傾向で判断するのがいいと思います」  月次を監視すべき銘柄として、有賀さんが教えてくれたのは外食のトリドールやフジオフードシステム、小売のクスリのアオキやヤオコーなど。 「月次分析の応用編として、四半期分析もあります。四半期ごとの受注を見て先行きを予想するんです。受注が上向いてから決算に反映されるまではタイムラグがあるので月次と同じように使えます。コレを知っていると、銘柄選択の幅がグッと広がります」  製造機器などのメーカーにはこのメソッドが有効。月次&四半期のチェックを毎月のスケジュールに組み込んで、有望銘柄を探していこう。 【基本】外食・小売・ITは「月次売上」を見よ! 【応用】メーカーは「受注」を見よ! 月次売上の伸び率が上向いたら株価上昇の先行シグナル。「既存店売上」と「売上(新店)を含む」があったら既存店で比較を。製造機器メーカーでは四半期の受注や受注残の伸びが月次売上と同じように使える

月次監視銘柄はコレ!

・トリドール(東証1・3397) セルフ式うどん大手「丸亀製麺」を運営する。月次発表は毎月第三営業日前後。月次売上と業績が比例しやすい。月次は大底圏で横ばい。上向くのを待て ・フジオフードシステム(東証JQ・2752) 「まいどおおきに食堂」やセルフで揚げる串揚げ店「串家物語」を展開する。月次は上昇していたが伸びは低下気味。再び上昇に転じたときがチャンスか ・ヤオコー(東証1・8279) 埼玉県を中心に展開する地域スーパー。月次は業界平均よりも高い伸びを示し、「地域スーパー大手のなかでも突出した存在になりつつある」(有賀氏) ・日特エンジニアリング(東証JQ・6145) コイル製造機器大手。前年度第3四半期より受注が高い伸び。有賀氏いわく「次世代iPhone向け製造装置が動き出した可能性があり業績急回復に期待」 【有賀泰夫氏】 気鋭のアナリスト。H&Lリサーチ代表。三菱UFJ証券などでアナリストとして活躍後、独立。個人投資家目線の分析が好評。著書『日本の問屋は永遠なり』 ― 達成者が直伝 100万円を10倍に殖やす最速メソッド【4】 ―
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