北朝鮮が「外国人観光客の入国停止」を解除。外貨獲得のため、中止した大型イベントも復活!?

中朝国境

閉ざされていた中朝国境も開放される(吉林省図們市)

 昨年10月24日以降、外国人観光客の入国を全面停止していた北朝鮮が、3月3日に停止を解除することを発表した。  2日朝には米韓軍事演習への対抗処置で日本海へミサイルを2発打ち込み中国メディアでも報じられた直後だったので、予想外のタイミングだ。  昨年10月23日夕方、翌日から外国人の観光観光客の受け入れを全面停止すると一方的に通達した同国では、外国人のみならず北朝鮮人も帰国すると3週間の隔離処置を受けたり、また、10月24日前に入国した一部の外国人も出国できないような状態が続き、観光や中朝貿易などに大きな影響を出ていた。そしてついに、この情報が現実のものとなるならば、4か月間以上に及ぶ入国制限が解除されることになったわけだ。  運行休止中の高麗航空の瀋陽~平壌便の運行も11日から再開するという。

開催中止が決まったイベントはどうなる?

中朝国境

4か月以上のエボラ対策で中朝国境の鉄橋の交通量も激減していた

 北朝鮮が閉ざしていた扉を再び開くことで、同国が喉から手が出るほど欲しがっている外貨が入ってくるわけであるが、すでにエボラ対策を理由に中止を発表している大型イベントについては果たしてどうするのだろうか。  現段階で、中止や外国人の参加禁止が発表されているイベントは、「テコンドー創設60周年記念式典 」(4月11日・中止)、「平壌国際マラソン」(4月12日・外国人の参加禁止)、「アリラン祭り」(8月から・中止)、「第19回テコンドー世界選手権大会」(8月24日・中止) がある。  平壌国際マラソンへ参加予定だった日本人アマチュアランナーは、「仮に外国人の参加禁止が解かれたとしても、1か月ちょっとで大会へ備えることは難しく、また、会社員なので休暇申請などが間に合わないので再エントリーは難しい」と話す。  これだけのイベントを中止させたままでは、せっかくのエボラ流入阻止のための入国禁止を解除したとしても、外貨獲得のチャンスを逃すことになる。これから行われる予定の大型イベントの中でも特に、昨年、一旦終了し、今年からリニューアルして再開する計画だった北朝鮮最大の外貨獲得イベントであるアリラン祭りだけは、無理矢理でも復活させるのかもしれない。いずれにしても、あまりに意外過ぎる「入国禁止解除」の報に、さまざまな憶測も飛び交っている。  これはあくまでも記者の推測だが、北朝鮮国内では、“観光客を増やして外貨を獲得したいという内閣直下の観光総局などの勢力”と“入国をさせたくないという国防委員会や朝鮮人民軍などの勢力”との無慈悲な主導権争いが起きているのかもしれない。 <取材・文・写真/我妻伊都>
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