為替と株は黒田日銀が決めてきたという「証拠」

 2013年以降のドル/円と金利の関係を見ると、最も相関性の高いのは日本の2年債利回りだ<資料参照>。 ※<資料>はコチラ⇒https://hbol.jp/?attachment_id=26989
ドル円

<資料>

 その日本の2年債利回りは絶対水準がきわめて低いため、日米2年債利回り差とは、基本的に米2年債利回りと同じ。そんな米金利、そして日米金利差と2013年以降のドル/円の相関性はあまり高くない。それよりは、むしろ日経平均とドル/円の相関性のほうが高かった。
吉田 恒氏

吉田 恒氏

 以上からすると、日本の2年債利回りとドル/円、日経平均の相関性が高い状況が2013年以降続いてきたということになる。2年債利回りは基本的に金融政策を反映する金利。その意味では、2013年4月に黒田日銀総裁が誕生して以降、ドル/円と日経平均は基本的に日銀の金融政策次第だったということになる。  そんな日本の2年債利回りとドル/円は最近は大きく乖離が目立ってきた。為替も株も黒田日銀が決めてきたということが変わっていないなら、ドル安・円高、株安になる可能性があるわけだが、それとも為替と株の「黒田日銀支配」が変わり始めたのか。(了) ◆3月の会場及びWEBセミナーのご案内 3月3日=「100万ドルナイト為替セミナー」 3月11日=為替の学校「FXアカデミア」予測編第1部 3月20日=WEBセミナー「マーケット先読みLive!」 http://www.m2j.co.jp/seminar/ 【吉田 恒氏】 1985年、立教大学文学部卒業後、投資情報会社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。 2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など ●ツイッター http://mobile.twitter.com/yoshida_hisashi ●FXの学校「アカデミア」 https://www.m2j.co.jp/mp/my_fxacademia/
ハッシュタグ
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会