1月の企業倒産、2005年に次ぐ低水準を記録
2月9日、帝国データバンクは1月の企業倒産集計を発表した。
集計によれば、2015年1月の倒産件数は708件となり、18か月連続の前年同月比減少、負債総額も1601億円で2か月ぶりの前年同月比減少となった。この倒産件数は1月としては2005年に次ぐ低水準だという。
要因としては、公共事業の増加を背景に建設業の倒産が土木工事を中心に大幅に減少したことが挙げられる。さらに、原油価格の急落が景気のプラス要因として働いている他、円安によって訪日観光客が増加したことで飲食店や家電小売などは好調な売れ行きを見せたとされている。ただし、円安の効果はばらつきがあり、メリットを受けた企業もあるが、原材料価格や労務費の高騰は続いており、円安倒産の数は依然として高い水準にある。
もし仮に原油価格が反転した場合は、さらにコストが上昇することは明らかであり、急激な為替変動、中国・欧州経済の失速といった海外情勢の変化や、物価上昇に賃金上昇が追いつかない場合の個人消費の冷え込みといった懸念材料もあるとしている。 <文/HBO取材班>
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