リモートワークで新メンバーとの会話が噛み合わない ビジネスマンが知っておきたい「返答力の7話法」

 これまで仕事をしてきたメンバーとの間では何の問題もなかったのに、新メンバーとの間では話が噛み合わないということがよくある。新入社員や転入者を迎えた年度の変わり目のあとは、この問題が露見しやすい。

在宅勤務で埋まらない個々人間の溝

会議のイメージ画像

photo via Pexels

 話を噛み合わせるためには、どうすればよいのか。このような話をすると、「時間が解決する」「即効性のある方法があれば苦労はしない」という声が聞こえる。これまでであれば、仕事の合間に話をして理解の齟齬を解消できたが、在宅勤務が常態化している今日では、そのような機会も限られる。  実は、お互いに話の理解度を高め、行き違いを最小限に抑える方法がある。それが、「返答力の7話法」を発揮する方法だ。  7話法というと、身につけるのは大変そうだと思うかもしれないが、ひとつひとつは誰でも繰り出せる、とても簡単な話法だ。

すぐにできる7つの「返答話法」

 返答話法のひとつ目は、「反復話法」だ。相手の言ったことを、そのまま繰り返して反復するだけの方法だ。こんなオウム返しのような話法に、何か意味があるのかと思うかもしれないが、この話法、「私は理解していますよ」というメッセージを伝えるとても大きなパワーがある。  相手が説明したことに対して、「わかりました」「わかっています」ということよりも、「○○ということですね」というように、相手の説明を繰り返すことで、「わかっています」という言葉を一度も発しなくても、「私は理解しています」ということを相手に伝えることができる。  二つ目の話法は、「要約話法」だ。相手の言ったことを要約して、一言で返答する方法だ。一言でまとめることで、相手に「ポイントを理解してくれている」という安心感を、反復話法よりも強く伝えることができる。  反復話法と要約話法は、相手の説明の範囲内で返答する方法だが、相手の説明の範囲を超えて、自分の知識をつけ加えて返答する方法が、三つ目の「詳細話法」だ。つけ加えた内容に対して説明者が違和感を持たなければ、つけ加えた内容の方向へ誘導していくことができる。
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ケースによって話法を使いわけられる強みとは
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