「優しくされた恩返しに地域の活性化に貢献したい」。コロナ禍で「共助」に前向きな人々

小学生向けのイベントや美術館の展示会を発信

 都内に住む藤原さん(仮名)は、マチマチの運営から送られたマチマチ公式地域レポーターの案内メールを見て、「面白そう」と思ったことが活動のきっかけだ。  小学生のお子さんを持つ藤原さんは、小学生向けのイベントのスケジュールを中心に発信。たとえば、「〇〇小学校でプログラミング教室をやっている」といった情報だ。  藤原さんは自治体が運営する美術館でボランティアをしていることもあり、美術館で実施する展示会やイベントに関する発信に力を入れている。 「イベント開催情報は美術館のホームページに載っていますが、たくさんの人がアクセスするわけではありません。もっとPRしたらいいのになと思い、マチマチで『こんな展示会がやっているよ』と書くようにしています」

通勤の道を変えて、地域のことをもっと知る

 神奈川県在住の北条さん(仮名)は、お子さんが10ヶ月の時に現在住んでいる地域に転居した。慣れない土地で不安の中で北条さんが感じたのが、近所の人の温かさだった。 「子どもとバスに乗ると席を譲られたり、子どもに飴をくれたり、子どもが飽きないように目的地まで話し掛けてくれたりと周りの方がたくさん助けてくれました。近所付き合いが希薄だと言われている時代ですが、『見ず知らずの私にも何て温かいのだろう』と、単純に嬉しかったです」  人の温かさに触れたことで、北条さんの中に「地域が活性化すれば恩返しになるのでは」との気持ちが生まれ、マチマチ公式地域レポーターになる決意をした。  発信内容は、近所にあるスーパーの開店と閉店時間やインフルエンザワクチンがどこで打てるかといった子育てに役立つ情報が中心。  北条さんはマチマチ公式地域レポーターとして活動するうちに、行動にも変化が生まれたという。 「マチマチ公式地域レポーターを始める前は、足を運ぶお店や場所は限定的でした。でも発信を続けるうちにいろんな方が反応してくださるので、通勤の道を変えて『もっと別の視点がないかな』と情報を集めるようになりました。コロナ禍でなかなか外出しづらい中でも様々な方と交流が持てました。日本のどこかに仲間がいると思えるのも嬉しいです」
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不安な時期だからこそ高まる「共助」の価値
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