アクションが洗い出されたら、今度はアクションの観点から、
重要度・
緊急度・
貢献度の
優先順位づけをする。
重要度は、この
アクションを実施しなければ目標達成できないという観点だ。緊急度は
期間を区切って峻別する。貢献度は、そのアクションがもたらす
売上規模の大小だ。
慣れてくれば、戦略仮説の設定は
30分程度、アクションの優先順位づけは
15分程度で実施できる。私はむしろ、
一時間以上、時間をかけないことをお勧めしている。
個人レベルの業務計画であれば、限られた時間で作成したり優先順位づけできることをして、
すぐに実行に移す。一か月程度実施してみて、修正が必要であれば、そのタイミングで業務計画を修正するということのほうが
、業務計画の実行度合が高まるからだ。
ああでもないこうでもないと何時間も何日もかけて、
分析しているだけで実行に移せないことの損失のほうがはるかに大きいからだ。
質問:じっくり時間をかけて作成したほうが精度は上がるのではないか
わずか10分足らずでアクションプランを作成するということですが、もっとじっくりと時間をかけて、重要度や緊急度や貢献度を厳密に見極めて、優先順位を考えたほうがよいのではないでしょうか?
優先順位の精度の高さが足りないのではないかと心配です。
回答:アクションしながら優先順位の修正をしていく
私は逆の考えをしています。アクションプランに長い時間をかけるのではなく、
アクションすることに時間をかけるべきだと思います。
ほとんどの企業でアクションプランの作成が行われていますが、一時間をかけて作成するケースはざらで、なかには
数時間かけて精密なものを作成している会社もあります。
私はアクションプランの作成には10分以上かけるべきではなく、そのぶんアクションに時間をかけて、
アクションしながら優先順位の修正をしていくということをお勧めしています。
一枚の付せんに
重要度の大中小、
緊急度の大中小、
貢献度の大中小の円という順に一度に記入して、2枚目の付せん、3枚目の付せんに移っていくのではないのです。
重要度の大中小を10枚の付せんに一気に記入し、それが終わったら、緊急度の大中小を10枚の付せんに一気に記入、最後に貢献度の大中小の円を10枚の付せんに一気に記入することをお勧めします。
そうすることで、
思い込みを排除し、重要度・緊急度・貢献度、
各々の軸で精度高く優先順位をつけることができます。
【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第233回】
<取材・文/山口博>