サラリーマントレーダー、株と不動産で総資産7000万円の極意

小型株を多数ホールド。コムストックローンを駆使し、現物不動産投資にシフトチェンジ!

<総資産7000万円/超短期投資:小谷勝志氏>
小谷(良玉子)騰志氏

小谷(良玉子)騰志氏

「小型のマイナー株を中心に、この1年間では1000万円ほどの利益を出せてます」と語るのは大阪府在住の兼業トレーダー、小谷(良玉子)騰志さんだ。長期保有・現物のみというスタンスを20年間続けてきた彼が小型株を狙い始めたのには、きっかけがあったという。 「20年前に当時約300円で仕込んだアプラス(8589)の株をずっとホールドしていたのですが、相次ぐ過払い金返還訴訟で消費者金融業界が低迷。アプラスの株価も、’10 年には原資を考慮すると10分の1以下の40円台にまで落ち込んで死ぬほどハラハラしました」  だが、幸運にも同銘柄は’13 年に入ると200円台にまで上昇することに。 「当時、過払い金返還訴訟の請求額が前年を下回ったという報道があったんです。訴訟がピークを過ぎて業界も淘汰され、生き残ったアプラスに好材料が出た。そこから売却に転じました」
バイーン総研

「産学連携支援のバイーン総研」ブログでは現在保有する日本株190銘柄、REIT1銘柄、不動産3戸の運用実績などを公開中。また、SNSでは株と不動産の投資コミュニティも運営している

 キャッシュを得た小谷さんが、次なるターゲットにしたのが小型株だった。 「もうアプラスのときのような目には遭いたくないということで新興の小型株に徹しようと考えた。アベノミクス相場で市場全体が上がっていたので、結果としてその恩恵を受けましたね」  小谷さんが保有する株は約190銘柄。そのなかには日本社宅サービス(8945)やP&Pホールディングス(6068)、オーウィル(3143)といった一般には馴染みのない銘柄も多く並ぶが、「日本社宅サービスは社宅のアウトソーシングの会社で1万株ほど保有しており、300円台で仕込んだものが今や800円に迫ろうかという勢い」だという。  とはいえ、アベノミクス相場にただ便乗しているわけではない。銘柄選定には一定の基準を設けている。 「財務体質がいいという前提ですが、PBRが1倍を割るような割安感のある銘柄を狙っています。それと気にしているのは、社長の経歴ですね。若ければ若いほどいい。その一方で、PERは信用していません。決算棚卸などで、財務をよく見せられますから」  そんな小谷さんはアベノミクス第2戦略として、株から不動産投資へのシフトを実行中だ。
物件

写真はイメージ

「株価はまだ上がるかもしれませんが、下がるかもしれないというリスクもあるし、なによりも割安感がなくなっています。不動産はバブル時に比べればずっと割安だし、アベノミクス効果で今後、都心部の不動産は値上がりするだろうし、家賃もそれに連動して上がっていくと考えています」  現在、3LDKと、大阪市西区と兵庫県尼崎市にそれぞれワンルームを保有。3LDKのマンションは当初自宅用に購入したが、大阪と尼崎のマンションは投資目的で購入した。 「大阪の物件は730万円で購入し、家賃が5万5000円で利回りは7.07%。265万円で購入した尼崎の物件は、家賃が2万6000円で利回りはなんと17.2%です。複数の不動産業者に、ターミナル駅周辺で利回り10%以上の物件があったら紹介してくれるように伝えているのですが、それだけじゃいい物件や掘り出し物は紹介してもらえませんよね。なので、日頃から物件情報サイトをチェックして相場観を養ったりして、不動産投資の知識があるところをアピール。不動産投資の購入って時間がかかるものなのですが、私は物件を見て即決で購入したりするなど、業者にインパクトを与えるような演出も心がけています」  また、資金調達を証券担保ローンで賄っているという。 「保有している株式を担保に、時価総額の6割を融資するローンなのですが、審査も早いし、初回の口座開設以外はインターネットだけでのやり取りで済みます。担保に株式を差し出しても配当や株主優待は受けられるし、売買も自由。値上がりした銘柄はいつでも売却できるうえ、新たに買い付けた株式は自動的に担保になります。保有する株式を有効活用できるのでおススメです。現在、株式資産が約5000万円で、不動産が2000万円少々。目指すは、トータルで資産1億円ですね」 <第2戦略> 割高感のある個別株は手仕舞い。都心の高利回り不動産へシフト 【小谷(良玉子)騰志氏】 [投資歴:1994年から20年間/アベノミクス益:1000万円/主な監視銘柄:小型マイナー株]大阪府在住の兼業投資家。「損切は時間の無駄なので基本しない」がモットー。企業研究を重ね、日本株、REIT、不動産を運用中。長期保有を基本スタンスにして、現物のみという堅実な方針
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