HPでもLINEでも、なかなか思うように必要な情報にリーチすることができません。
同じように、回答を得られずに困っている人が、新たに設置されたコールセンターへ電話をかけるものと思われます。混み合って繋がりにくいということはあるのでしょうか。
厚生労働省の予防接種室・松本理央さんによれば「現在は待ち時間なく、お電話は繋がる状況です」とのこと。また、混み合う時間についても「特に、繋がるまで長時間かかるというかとはなく、いつでもご案内できております」といいます。
コールセンターでは現在、何人くらいのオペレーターが対応しているのかについても聞いてみると「日や時間帯にもよりますが、常時、おおむね100回線程度で承っております」と同氏。今のところ、長時間待たされるなど大きな混乱はないようです。
「コールセンターに、よく問い合わせがある質問」についても伺ってみましたが、「個別の取材には回答しておりません」(松本氏)とのこと。ただ「よく、コールセンターにお問い合わせいただく内容も踏まえて、HPのQ&Aを作っておりますのでそちらをご覧ください」という回答がありました。
深い階層まで下っていかないと、たどり着けないワクチンのQ&A。その苦労をわずかでも軽減できるよう、多くの人が不安に感じていると思われる内容を、いくつか書いておきます。
まず、基礎疾患のない人の接種開始時期について、具体的な日程はQ&Aにも見つかりませんでした。当初、2月とされていたものがすでに4ヶ月以上遅れていますので、見通しを立てるのは難しいことが窺えます。
次に、副反応について。これには、試験段階でヒトに投与した上での審査を通過していることや、接種開始後には、専門家による評価を行い情報収集していくと記載があります。また、日本で使用されるワクチンのこれまでの副反応として、接種部位の痛みや、頭痛・倦怠感・筋肉痛等の症状が見られたことが論文的に発表されているとしています。
さらに、万が一副反応が出た際には、厚労相の認定と予防接種法に基づき、医療費などの給付が可能であることも明記。そのほかにも、アレルギー保持者の副反応やアナフィラキシーの具体的な症状、接種後に発熱した場合の対応方法など、かなりの文字数を割いて説明されていますので、ひとつの安心材料にはなるでしょう。
このQ&Aに到達するまでのルートの複雑さと、的を得ないLINEアカウントの回答。コールセンターが空いているということを考えると、一般向けの接種がはじまり、多くの人の前に不安がやってくるより前に積極的に
コールセンターを利用するのが利口と言えるのかもしれません。
<取材・文/Mr.tsubaking>