バイデン政権はアマゾンの保護を促進して行く国には200億ドルを用意していることを明らかにしている。
ブラジルがアマゾンの森林伐採に今後ブレーキをかけないようであれば経済面で影響を受けるようになると米国新政権は仄めかしている。ボルソナロはそれに対してツイートで他国からの脅迫は受けないしブラジルの尊厳は交渉台には乗らないと言明している。一方、バイデン政権のラテンアメリカにおける外交主任補佐官フアン・ゴンサレスはボルソナロ政権には批判的で、米国はブラジルが主要な国との外交から外される可能性のあることを示唆した。(参照:
La Politica online)
昨年だけでもアマゾンは9000キロ平米の森林を失っているという。それは2年前と比較してさらに35%の森林が減少したことを意味する。ブラジルは2030年には違法な森林伐採は撲滅させると約束しているが、それが達成される見込みはない。バイデン政権はアマゾンの森林保護に強い姿勢で臨むことは明白で、それは同時にEUが要求していることと同一線上にある。それにボルソナロが協調する姿勢を示さない場合はトランプという保護者がいなくなった現在、ブラジルの今後の対欧米での孤立はより明白である。
2022年には大統領選挙が予定されている。現在支持率の落ちているボルソナロが再選を果たすには少なくとも欧米との協調路線を歩んで行く必要がある。
<文/白石和幸>