こんにちは。微表情研究家の清水建二です。1月22日(金)放送の『チコちゃんに叱られる!』(NHK総合)で岡村さんに実施されたある検証が話題になっています。
岡村さんに様々な写真を見せ、その表情を特殊な機器(※)を用いて計測したところ、元アイドルの新田恵利さんや和田アキ子さんの写真に対しては喜び表情が生じていたにも関わらず、相方の矢部さんの写真に対しては、全くの無表情だったのです。
写真に写る様々な人物の中で矢部さんは岡村さんにとって最も親しい間柄だと考えられるのに、「なぜ、無表情?」という声が視聴者の方々から寄せられたり、web記事(
日刊サイゾー「岡村隆史、相方・矢部への感情は無!? 『チコちゃんに叱られる!』の検証に視聴者が騒然」)で取り上げられています。
なぜ無表情なのでしょうか?
結論から書きます。それは、岡村さんにとって矢部さんは家族や親友のような親密な関係であり、空気や水のようになくてはならないものの当たり前の存在であるからこそ、矢部さんの写真を観ても特に何の感情も抱かず、無表情になった、と考えられます。
なぜこのように考えることが出来るのでしょうか?
ある刺激に対して私たちが無表情の反応を見せる場合は、大きく分けて3パターンあります。それは、
①機器が測定出来ないほど微細な表情筋の動きであるゆえに無表情と表示される
②無関心であるからこそ、感情が動かず、無表情になる
③親密で安心できる間柄であるゆえ、特別な事情がない限り、何の感情も抱く必要がなく、無表情になる
①に関して、厳密に言うと専門的な議論になるため、ここでは、矢部さん以外の人物について各種感情を示す測定結果が表示されており、矢部さんに対して無表情と示されていたため、相対的に無表情が測定されていたと考え、①の可能性を除外します。
②に関して、岡村さんと矢部さんがコンビを組み続けているという事実から、何の関心も抱いていないわけがないため、②の可能性を除外します。残るは③です。