この総理発言には記者席もざわつき、司会者が会見終了を告げる中、複数の記者が映像でもはっきりと聞こえるほど大きな声で
追加質問を求める声が相次いだ。
だが、この
要望は無視され、これまでと同様に「次の日程」を理由に会見は打ち切られた。結局、質問が許された記者は8名のみだった。ちなみに、首相動静でこの会見後の動きを確認したところ、以下のようになっていた。
<首相動静 1月13日>
午後7時1分から同41分まで、記者会見。
同42分から同57分まで、藤井健志官房副長官補、吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長、厚生労働省の樽見英樹事務次官、福島靖正医務技監。午後8時29分、官邸発。
午後8時35分、東京・赤坂の衆院議員宿舎着。
つまり、菅総理は午後7時41分にこの会見を終えた後、同じ官邸内で身内の会議に15分間だけ出席し、官邸を出発。赤坂の議員宿舎に到着したのは、会見終了から1時間すら経過していない午後8時35分であった。
質問を求める記者の要望に応じることは十分に可能な日程であったにもかかわらず、菅総理は記者会見から逃げ出した。
<文・図版作成/犬飼淳>
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いぬかいじゅん●サラリーマンとして勤務する傍ら、自身の
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