3が日、あの初詣有名スポットはどれくらい「密」だったのか?

巣鴨・とげぬき地蔵は予想外に「密」

高齢者が多いとげぬき地蔵は予想外に密

高齢者が多いとげぬき地蔵は予想外に密

おばあちゃんの原宿」と言われる豊島区巣鴨の高岩寺(通称・とげぬき地蔵尊)。ここはさすがにガラガラなのではないかと思ったら、想像以上に「密」でした。しかも、ここには浅草寺や明治神宮では見ることのできなかった50代から60代ぐらいの人たちが多く、周辺の商店も「ここで売らなければ、いつ売るんだ」ということで、もちろん、年明けから自粛しているような店舗はなく、どこも元気に営業していました。
お寺そのものは空いていた

お寺そのものは空いていた高岩寺(とげぬき地蔵尊)

 意外なのは、お寺そのものは空いていて、そんなに「密」ではなかったということです。巣鴨の場合は、皆さん、お参りに来たかったというより、ワチャワチャしたかっただけなのかもしれません。「どうせ、おじいちゃんやおばあちゃんは自粛しているだろうから、逆に、とげぬき地蔵尊だったら空いているんじゃないか」と逆張りをして来た人たちもいると思うのですが、同じことを考える人はけっこう多かったというわけです。そして、境内にも屋台は出ているわけで、意外と「射的」なんかが人気だったりするわけです。
射的の屋台も人気だった

射的の屋台も人気だった

 しかし、屋台の射的が、客が入れ替わるごとに念入りに銃をアルコール消毒するはずもなく、いろんな人が手に触れた銃を「ちょっと貸してみな!」なんて言いながら、銃を顔にくっつけたりしながら、ジーッと景品を見つめたりしているわけです。例年であれば、とっても微笑ましい幸せな家族のワンシーンなのですが、今年は「この人たち、何をしているんだろう」になってしまいます。  しかし、こうなってしまうのは、店主や客が無知や無謀なわけでもなく、どちらかと言えば「自然なこと」ではないかと思うのです。こういう話は日本に限ったものではなく、全世界で同じようなことは起こっています。断固として新型コロナウイルスに罹りたくなくて、毎日家に引きこもっている人もいれば、こうして出かけて危険な行動に気づかない人たちもいる。それが人間です。だからこそ、どうやって外出を自粛してもらうのかを、政治家たちが真剣に考えなければならないのです。

川崎大師は参拝客が減っても「密」

川崎大師

川崎大師

 神奈川県川崎市の川崎大師は、明治神宮に次ぐ全国2位の参拝客数を誇り、正月三が日だけで約300万人が参拝します。浅草寺や明治神宮と同じく、ここも参拝客は半分以下になっているのではないかと思うのですが、それでも「密」であることに変わりはありません。今年も飴を切るリズミカルな包丁の音が参拝客を出迎えており、休業しているお店は見当たりません。それどころか、人が集まるところにこそ屋台が立ち並ぶわけで、駅から川崎大師に向かう参道にはギッシリと屋台が並んでいました。
川崎大師に向かう参道に立ち並ぶ屋台

川崎大師に向かう参道に立ち並ぶ屋台

 今年は例年に比べて屋台の売上もそんなに高くなかったのではないかと思いますが、屋台の美味しそうなニオイと、久しぶりに味わうこの雰囲気を出されたら、たこ焼きの一つも食べたくなるというもので、たこ焼きをハフハフしながら歩くとなれば、当然、マスクは外します。政治家というのは、こういうことが起こってから対処するのではなく、こうなることを予測して動くべきものです。「先手、先手」とか言っていますが、この光景を見て、自分たちが先手で動けていると思えるでしょうか。ただ、補足しておくなら、参道がこれだけ密になっていても、参拝客の皆さんは気を付けているのです。
参道に反して駅はガラガラ

参道に反して駅はガラガラ

 というのも、これだけ参拝客で溢れているのに、川崎大師駅はガラッガラなのです。正月の三が日に改札口が見えるなんて、奇跡です。つまり、参拝客の多くは車で来ていて、うっかり満員電車に乗って感染することがないように気を付けているということです。  これは密になりながら参拝している人たちも「コロナはただの風邪」と言いながらウェイウェイ参拝しているのではなく、自分たちなりに感染対策をしながら、ここまでならセーフというラインを決めて参拝しているということになります。「この時期に絶対に参拝なんかしないわ!」と言っている人たちから見ると、感染対策が甘いように感じるかもしれませんが、まったく感染対策をしていないわけではないということです。  東京都や埼玉県では病院のベッドが埋まっています。千葉県や神奈川県もベッドが埋まるのは時間の問題です。そして、新型コロナウイルスは重症化してしまうと、3~4ヶ月入院することもあり、ベッドはなかなか空きません。ということは、今、このタイミングで緊急事態宣言を出したとしても、医療崩壊を起こしつつある病院を正常に戻すことはできず、これから数ヶ月の混乱は覚悟しなければならない状況にあります。しかし、決断が遅くなれば遅くなるほど、事態は深刻になるばかり。1日も早く、1時間でも早く、緊急事態宣言を出すなり、営業自粛要請を出すなりして、人と人との接触を8割以下に減らさなければなりません。迷っている時間はないのです。
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参拝姿をアップしてご満悦な大阪府知事
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