コロナ禍の中の物流を支えたトラック業界の2020年。激変した生活で増した運送業の負担と不安

運送業イメージ

Hiroko / PIXTA(ピクスタ)

いい意味でも悪い意味でも注目された2020年

 「トラックドライバーが一般ドライバーに知っておいてほしい“トラックの裏事情”」をテーマに紹介している本シリーズ。  コロナに始まりコロナに終わった2020年は、エッセンシャルワーカーとして走り続けたトラックドライバーたちにとって、いい意味でも悪い意味でも例年にないほど注目される1年になった。  そんな彼らには、今年どんなことがあったのか。現場を走るトラックドライバーの意見を参考にしながら振り返り、独断と偏見でランキングにしてみた。

大雪立ち往生の中、積荷を配布した岩塚製菓が話題に

第10位 大雪により関越自動車道で立ち往生  先日発生した関越自動車道の大雪による立ち往生では、新潟県長岡市にある「岩塚製菓」が、同社菓子を積み立ち往生に巻き込まれたトラックドライバーに、積み荷の菓子を周囲に配布するよう伝えたことが話題になった。  立ち往生が発生すると、こうしたトラックドライバーによる積み荷の食料の配布が度々報道されるが、運送企業に所属しているトラックドライバーの場合、自身の判断では積み荷を配布できない。その積み荷はあくまでも「荷主」のものだからだ。  今回の立ち往生に際し、同じように食品系の荷物を運ぶドライバー135人にアンケートを取ったところ、約64%が「立ち往生した際、荷主に積み荷を配布していいか問い合わせる」と回答した。  中には過去に、積み荷ではなく「自分が持っていた非常食のらーめんを分けた。お湯も提供した」という人も。トラック車内には、湯沸かしポットだけでなく、冷蔵庫や電子レンジまで取り付けているツワモノドライバーがいるのだ。有事の際は、毎度トラックドライバーの情の深さに触れる。 第9位 再配達率の減少  国土交通省の発表によると、今年4月の「再配達率」が8.5%、10月は11.4%となり、前年同月の16.0%と約15.0%から大きく改善された。コロナ感染拡大による緊急事態宣言や外出自粛で、在宅率が上がったことが要因と考えられる。  これに対して大手宅配企業の配達員からは、「再配達ほど無駄な作業はないので結果は嬉しいが、EC需要が伸びたため、忙しさ自体はアップしている」とのことだった。 第8位 一般人からの激励の言葉  これまで、世間では「底辺職だ」と揶揄されることが多かったトラックドライバーだが、皮肉なことにコロナウイルス感染拡大によって、「私たちの生活を支えてくれてありがとう」といった激励の言葉を聞くようになった。  差し入れをもらうドライバーも多く、「夏は冷たいジュース、冬は暖かいコーヒーをもらった。嬉しかった」という声も多かった。
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コロナ禍で増したトラックドライバーの負担と不安
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