動乱のコロナ相場を耐え抜いた凄腕トレーダーのオプション取引術

損失を限定し、実質レバ1000倍。大勝ち狙いのオプション活用術

「コロナ禍では、ゴールドや原油をロングしていればお金が増える状態で、資産100倍もザラ。大切なのは、そこまでに脱落しないことでした」  そう語るのは、為替歴8年の専業トレーダー、kazu氏。動乱のコロナ相場を勝ち抜けるには、ノックアウト(KO)オプションが最適だったという。 「KOオプションが通常のFXと違うのは、エントリーする前に必ず『ノックアウト(KO)価格』を設定する点です。KO価格に達すると自動的に決済されるため、どれだけ相場が荒れても事前に設定した範囲でしか負けになりません。コロナの最初の2~3月以降も多くのトレーダーがダウや日経平均に対して売り目線で、ショートで莫大な損失を被る人が大勢いました。しかし、KOオプションを使えば無用な損失を防げたのです」
ゴールド/USDのチャート

上図はゴールド/USDのチャート。青線のトレンドラインに沿って上昇しており、サポートラインを見れば買いのラインは明確だ。IG証券ではドル円やユーロ円、ポンド円といった主要通貨以外にも、株価指数やコモディティなど取引可能銘柄は多岐に渡る。市況や情勢にあわせて柔軟な取引ができる。

KO価格が建値に近いほど資金効率が高まる

 KOの魅力は、実質的なレバレッジの高さにもある。 「KO価格が建値に近いほど資金効率が高まります。米ドル/円のKO価格は10銭刻みで、1万通貨に必要な証拠金は1000円ちょっと。つまり、資金効率は最大1000倍という計算になります」  日本ではFXのレバレッジが最大25倍。数字でみると一目瞭然だ。  では、手法はどうすればいいか。 「リスクリワードを1:3以上に設定し、レジスタンスラインやサポートラインを背にポジションを持ちます。こんなありきたりな手法でも、勝率が4割あればプラス。ギャンブル的ではありますが、毎月第1金曜日の米国雇用統計の発表日や、直近だと大統領選といったボラの激しい局面で両建てにチャレンジするのも面白いですね」
KOポジションの注文画面

KOポジションの注文画面。「ブル」または「ベア」の買い注文のみ可能な点には注意

 プロ・アマ問わずトレードの補助輪として効果を発揮するKOポジションは、当然、為替でも有効だ。現時点ではIG証券とゲインキャピタルで取引できる。  損小利大を容易に実現するこの金融商品。選択肢に入れない手はない。 <コロナ相場の極意>損小利大のトレードはリスクリワードを最優先。勝率は4割でOK! 【オプション職人氏】 本業のかたわらバイナリーオプションやFXを取引し、累計利益は6億円。現在は専業トレーダーとして米国株などさまざまな投資にも進出し、結果を出している。Twitterは@optionshokunin 【kazu氏】 リクルートに入社し、広告代理店業の会社経営を行いながら、トレーダーとして活躍。トレード歴は8年。複数のトレードコミュニティで運営企画・指導経験も。Twitterは@crypto_kazu <取材・文/高城 泰(ミドルマン) 櫻井一樹 図版/ミューズグラフィック チャート提供/TradingView
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