米ポルノサイトが動画を大量削除。告発記者に相次ぐ日本からの殺害予告や誹謗中傷
ネットフリックス、ヤフー、アマゾンよりも多くのアクセスがある巨大プラットフォームが、コンテンツを大量に削除……。こう聞いて、あなたはどのサイトを思い浮かべるだろう? ユーチューブ? フェイスブック? 答えは世界最大のポルノサイトであるポルノハブだ。
「このビデオは我々の信頼とセーフティポリシーに関する検証のため停止されました」
そんな文言とともに多くの動画が削除されたことをご存知の方もいるだろう。キッカケとなったのは、「ニューヨーク・タイムズ」に掲載された「ポルノハブの子どもたち」という記事だ。(参照:The New York Times)
「陽気でいたずらっぽい目配せを誇りにしているのはポルノハブだ。同ウェブサイトはタイムズスクエアに広告を買い、ボストンの通りを清掃するため、除雪機を提供している。人種間の平等のために戦う団体に寄付を行い、コロナによるシャットダウンを乗り切るための性的コンテンツを無料で提供している。
しかし、同社には別な面もある。サイトにはレイプ動画が横行しているのだ。ポルノハブは児童暴行、リベンジポルノ、シャワーの盗撮動画、人種・女性差別的なコンテンツ、ビニール袋で女性が窒息させられる映像で利益を得ている。『18歳未満の女の子』や『14歳』と検索すると、それぞれ10万以上の動画が表示される。そのほとんどは子どもが暴行されるものではないが、それでもその数はあまりに多い。
フロリダで15歳の少女が失踪したあと、母親は彼女をポルノハブで見つけた。58本のセックス動画で。14歳のカリフォルニアの少女への性的暴行がポルノハブに投稿され、当局に報告された。同社によってではなく、動画を観たクラスメートによってだ。どちらのケースでも危害を加えた人物は暴行で逮捕された。しかし、ポルノハブは動画をシェアし、利益を得たことへの責任を逃れた」
つまり、ポルノハブには性的暴行が行われている動画やリベンジポルノが大量にアップされており、同社は責任ある対応を逃れてきたというわけだ。
こうした指摘に対して、条件反射的に表現の自由を盾にする人は少なくないが、同記事はその点にも言及している。
「ユーチューブと違って、ポルノハブでは直接サイトから動画をダウンロードすることができる。そのため、当局からの要請でレイプ動画が削除されても、すでに手遅れであるかもしれない。他者によってシェアされたり、繰り返しアップロードされることで動画は生き続けるのだ」
「問題はポルノではなく、レイプなのだ。児童暴行や誰であれ同意のないものを推し進めるのは非良心的だと合意しよう。ビル・コスビーやハーヴェイ・ワインスタイン、ジェフリー・エプスタインの問題はセックスではなく、同意がなかったことだ。それはポルノハブも同じだ」
児童ポルノや性的虐待などの動画はれっきとした犯罪である。それらの動画が野放しになっているどころか、繰り返しシェアされていることに関して、擁護しようという人はいないだろう。
また、削除された動画のなかには、それ以外のコンテンツも多く含まれていたが、違法アップロードされた動画を無料で視聴するのも、もちろん犯罪である。
失踪した少女がネット上で「発見」される悲劇
問題はポルノではなくレイプ
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