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毎年、入籍をする人が多い11月22日(いい夫婦の日)。株式会社ネクストレベルが運営する「縁結び大学」が、この日にちなみ、30歳以下の未婚男女314名を対象に、“令和世代の結婚願望”について調査を行いました。その結果から令和時代の結婚観について見ていきましょう。
まず、結婚願望はあるかという問いに対して「はい」と回答したのが男性で70.1%、女性で73%という結果になりました。調査数が300人余りのため、男女の数値差はほぼないものと見てよいでしょう。いずれにしても概ね7割程度の人が結婚をしたいと考えていることがわかります。
また、その理由としては男女ともに「支え合える人がほしい」がトップで、続いて「子供がほしい」となっており、この二つが結婚の主な目的となっています。回答の中には「コロナウイルス流行以降、一人暮らしの寂しさを感じるようになったため」(東京都/27歳女性)といったものもあり、コロナが若者の結婚観にまで影響を与えていることも見えてきます。
一方、かつては高かった「親からのプレッシャー」を理由に結婚したいと思っている人はほとんどいませんでした。これは全世代に対して行われたNHKの
調査で、「人は結婚するのが当たり前だ」と考える人の割合が、1993年には45%だったものが2018年には27%になっており、社会的な「必ずしも結婚する必要はない」という流れにも影響を受けているものと考えられます。
調査では、結婚願望があると答えた人に対して「何歳までに結婚したいか」についても聞いています。全体を見てみると、男女ともに「30歳までに」という回答が一番多く30%を超えています。それに次いで「33歳以上」と答えた割合が2番目に多い部分も、男女ともに共通した結果となりました。30歳までに結婚したいという人が多い一方、焦って結婚しなくてもよいと考えている人も少なくないことが分かります。
一方で、男女の意識に開きがある点も見えてきました。「25歳までに」と考えている人が男性では4%に留まったのに対し、女性は14.6%と2番目(同率)に高い数値になっており意識差が顕著です。
こうした数字の背景にある「その頃に結婚したい理由」について、自由回答が寄せられています。
「今は生活を安定させることが最優先で、それが達成できれば子どもを考えて30歳までには結婚したいです」(沖縄県/25歳男性)
「家族を養える経済力を持ち、子どもを授かったとしても小学生くらいまでは一緒に遊べるくらいの体力のある年齢が30歳くらいだと思うから」(京都府/22歳男性)
終身雇用制度が終わりを迎えて久しく、リーマンショック以降の長引く不況から、30歳以下の男性は、将来に対する経済的な不安を慢性的に抱えていることが透けて見えてきます。そのため、経済的な目処が立ってから結婚したいと考えている人が多いようです。
一方で、女性の回答からは別の根拠も見えてきました。
「今は仕事が大事なので優先させたいのと、やっぱり30歳までには出産したいと思っています」(愛知県/24歳女性)
「早く結婚して元気で若いうちに何人か子どもを出産したいから、25歳までには」(長野県/22歳女性)
収入面への意識が目立った男性の回答に対し、女性の場合は妊娠・出産の年齢的なリスクから結婚希望年齢を考えている人が多く「25歳までに」という数値が高いのも、そうした理由があるようです。