一方で、ワーケーションを「したくない」と回答した人の理由としては「仕事とプライベートの切り分けが難しそう」と回答した割合が48%と最も高かった。
そのほか「旅先でまで仕事をしたくないから」が47%、「旅先で就業できる仕事内容ではないから」が37%と、ワ―ケーションに対して消極的な人は、仕事とプライベートを組み合わせることに抵抗感があるようだ。
ワ―ケーションをしたいと回答した人に、実際にワーケーションで行ってみたい国内スポットを聞いたところ、1位は「高原リゾート」で3人に2人の割合に当たる66%が回答した。
次いで2位は「ビーチリゾート」で59%、3位は「温泉地」で58%と、ワーケーションをする場所は自然豊かでリフレッシュできそうなリゾート地が人気なようだ。
ランキングに挙がったリゾート地も週末旅行であれば混雑しがちだが、ワーケーションを活用すれば平日に行くことも可能だ。
ストレスの少ない環境のリゾート地に身を置きながら日中は仕事をこなし、夜は観光巡りをする。このような過ごし方もワーケーションであれば現実的になるだろう。
今回の調査では、ワーケーションという言葉自体の認知度は向上しつつあるものの、まだ経験したことのない人の方が割合として多いことが分かった。
観光地やリゾート地にとっては受け皿になる一方、ワーケーションを行うことで「仕事とブライベートの両立が本当にできるのか」「仕事に支障は出ないか」などの懸念が拭えず、自分ごと化できていない人もいるだろう。また、ワーケーションに対して企業が一定の理解を示す必要性もある。
地域や観光業の活性化を目的にした「Go To トラベルキャンペーン」を皮切りに、今後どのように普及していくのか注目したい。
<文/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている。