裏垢で不倫を繰り返す30代女性。ワンナイトラブをやめられない理由とは。

裏垢

持田あかりさん(仮名)

 持田あかりさん(仮名・32歳)は、WEB系企業でプランナーとして働く既婚女性だ。結婚したのは29歳の時で、女性としては適齢期のうちに結婚しており、仕事も充実しているという。しかしそんな彼女も、性にまつわる「ねじれ」に悩まされており、自分ではどうしようもないのだと語る。

友人にも母親にも容姿を蔑まれ……

 「幼い頃からお世辞にも可愛くはなく、痩せていたこともありませんでした。田舎で育ったため、思春期のうちは男子から容姿についていじられることも多く、自己肯定感の低さにずっと悩まされてきました。  家族関係も良好とは言い難く、いわゆる”毒親”だった母との暮らしも、私の肯定感を地の底まで落としました。幼い頃から母にも容姿をなじられ『ブスなんだから、勉強くらいちゃんとやれ』と言われて、いつも机にかじりついていました。無関心な父と、過干渉なのに可愛がってはくれない母。そんな両親から一刻も早く逃げたくて、大学は東京の有名公立大学を選びました。  両親と離れて暮らせるようになっても、思春期にこびりついた自己肯定感の低さが変わることはありませんでしたが、就職では人生で始めて”努力が実った”という感覚があり、大手IT企業に入社することができました。しかし、実際に営業として社会人を迎えてからも、容姿が理由で正当に評価されていない、と感じる機会が多々あって、25歳の時に、新卒で入った会社を退職してしまいました」  思春期のトラウマというのは、後の人格形成にも大きく影響を及ぼす場合がある。持田さんは学校だけでなく、家庭で実の母親にまで自分の容姿のことを評価されなかったことから、そもそも「容姿で評価されること」に少し過敏になっているようだった。  しかし、その語り口は非常に合理的でわかりやすい。頭が良く話しぶりも堂々としていて、自己肯定感が低いという第一印象は受けなかった。

裏垢で獲得した自己肯定感

 「営業としてフロントに立つことが怖くなって、WEB業界に転職し、プランナーとして働くことにしました。当時26歳でしたが、彼氏は大学時代に一人しかいたことがなく、社会人になってからは出会いもなかったため、恋愛とは無縁の日々を送っていました。  そんな時に、なんとなく始めてみたのがSNSの裏垢でした。最初は日常の悩みや、恨みつらみをつぶやくだけのアカウントだったのですが、ちょうどその頃”裏垢女子”も流行しはじめていたため、私も裏垢女子としてSNSを更新するようになりました。裏垢女子とは、SNSで際どい写真をアップしたり、エロいことをつぶやいたり、セフレを募集したりしている人たちのことです。  自分もなんとなく、胸元や足の写真を撮ってアップしたりするようになりました。昔からぽっちゃりしているので、胸だけはGカップあったこともあって、写真をアップすると男性から褒められるようになって……異性から褒められるという経験がそれまで全くなかったので、私はどんどん裏垢にハマっていきました」  SNSで裏垢女子として活動する人たちの多くは、顔出しはせず自分の身体の写真だけをアップする。身体の写真をアップすれば顔も知らない男性が喜んで評価してくれる。彼女たちは男性の「オカズ」になり、女性として求められていることで自分の自己肯定感を満たしているのだ。  結局、男性はその女性を評価しているのではなく「女体」に群れているだけではあるのだが、持田さんはそれを分かった上で、それでも裏垢での評価は自分に必要なことだった、と語る。
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自信を付けて結婚にこぎつける
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