逆に言えば、
今後はライブ会場のチケット代金のみでは、イベントの収益化は難しい……ということだ。
「7月25日に開催した『
戦極Battle League 1 自粛からの復活編』(CIRCUS Tokyo)なんかも、
キャパシティ300人のところを30人に絞っての開催でしたから。人数が少なぶん、『会場にいる人で盛り上げていこう!』という一体感が生まれて、イベント自体はいいものにできましたけど、ハコ側、僕自身も厳しいですよ。
入場者の人数を絞っているぶん、多少はイベンターの僕が支払うハコ代は安くしてもらっていますけど、
ハコはそれで余計に苦しくなっている。この業界でいろんな人から話を聞くと、
いちばん辛いのは会場側だと感じます」
また、ライブハウスやクラブでは、新型コロナウイルスへの感染対策として、「対人距離をできるだけ 2m を目安に最低 1m 確保」「出演者と観客の間の距離を、なるべく 2m 確保するよう要請してください。それができない場合は、出演者から飛沫が拡散しないための遮蔽物を設ける等、飛沫感染対策を行ってください」といったガイドラインの遵守が求められている。こうしたガイドラインについては、どう感じているのか。
「多くの人が言ってますけど、
ライブハウスやクラブのことを理解していない人が作ったルールだと感じますよね。ステージと客席のあいだに透明な幕などを張ることが求められていますけど、それをしちゃったら物凄く見えづらくなりますから。
あと
アクリル板や
飛沫防止シートをつけろという指針はあっても、その
経費を払うのは全てハコ側。満足な保障がない状況で、その部分までクラブ側に負担を求めて経営が成り立つと思っているんですかね? 決められたルールは守ってやっていこうと思ってますけど、正直『
ホントにムチャクチャな要求をするな』という怒りはありますよ」
<構成/古澤誠一郎>